藤森照信建築巡り 2 (神長官守矢史料館)
建築家藤森照信氏の生家は長野県の諏訪地方。
建築史家として有名な藤森氏が地元で依頼されて初めて建てたのが茅野市にある「神長官守矢史料館」。
長野にいる娘の所へ行く途中、ここへ寄り道をしました。
諏訪大社の神長官、守矢家代々の歴史史料が公開されています。
内に入ると、生け贄の為の鹿の頭やうさぎの串刺しの標本、のうみそなどの生肉が備えてあり、
なんとも恐ろしい展示品にギョッとします。
館内はそんなに広くなく、あとは古文書や藤森氏のスケッチが展示されています。
階段を上った二階の倉庫に史料が大切に保管されているようです。
建物の外観は鉄平石の屋根とサワラを手割りで作った板壁、内部はしっくいの壁。
ただ、内部構造はコンクリートにして耐久性を持たせています。
当初は地元の人たちから貧乏くさい言われたようですが、
若い人にはジーンズ感覚でかっこいいと好評のようです。
10数年たった今では、すっかり周りにとけ込んでおり、私も氏の建築の中でいちばん好きです。