蚊柱に思う

風のたまり場なのか、春から夏にかけて、我が家の駐車場の同じ場所に、蚊柱が立ちます。

蚊柱は、ユスリカが集まった物で、1匹の雌と多数の雄で構成されている。

蚊柱が形成される理由は交尾のためで、成虫の寿命は長くても1、2日ぐらいだそうです。



蚊柱を見ると、いつも思い出すのはイーデス・ハンソンさんの話。

彼女は我が国で、タレント活動と同時に、国際的人権擁護団体である

アムネスティ・インターナショナルの日本支部長をしていました。

アムネスティの活動のベースとなるのは、良心の囚人(非暴力でありながら、反体制であるために、

捕らわれている人たち)のために、全世界の会員が一斉に、その国の政府に対して、

正しい裁判を開くよう要求したり釈放をお願いする、手紙を書くこと。

つまり、私たちはいつもあなた達の行動に注目してますよ、とアピールするのです。

「ちょうど、政治家にとっては大きな蚊柱が頭のまわりにウンウンまとわりつくようで、

気になって仕方がないでしょう。私たちは一匹の名もないユスリカですが、

集まって膨大な蚊柱を作れば、少しでもその国に影響を与えることが出来ます。」

ハンソンさんの話のように、蚊柱のような手紙攻勢で何人もの政治犯が釈放されてきました。

逃げると追ってくるような、うっとうしい蚊柱がこんな話にもなるんですよね。