my best furniture/C・C「ラブチェア」他

100回目。 my best furnitureはイタリア家具と李朝家具からひとつづつ。   チェコッティ・コレッティオーニ社 「STORICA D.R.D.P」(ラブチェア)


イタリアの技術とセンスを代表するような家具だと思います。 こういう有機的なデザインは苦手だけれど、 この二人掛椅子はまとわりつくような強烈な魅力がある。 斜め内側へ向かうラインは、何かを予感させる装置としてのラブチェアそのもの。 軽やかなユーモアと気品のある色気を感じませんか? キーラ・ナイトレイと、この椅子に座って見つめ合ってみたいものです。 ブラックチェリーの木部、深紅のビロードの座面、中央にシルバーのプレート。 100万円ちかい価格の名作椅子です。 李朝家具「文匣」(ぶんこう)19世紀製作 ソウル国立中央博物館蔵


両班(ヤンバン)の書斎で、文房四宝(筆・墨・硯・紙)を納めたり、飾ったりして使用する家具です。 細長過ぎて中央部が垂れていますが、 そういう細かい所を気にさせないのが李朝家具のバランスの良さ。 伸びやかですがすがしい、目が中央にあり、ちょうどカニが両足を踏ん張った形に見えてくる。 こちらもユーモアと気品を備えた美しいデザインの李朝家具の代表作です。 ソウルの国立中央博物館で見ましたが、幅140cm奥行22cmの思っていたより小さい家具でした。 イタリア家具と李朝家具、私にとってあこがれの世界の家具、両雄です。 (画像はC.コレッティオーニのカタログと「韓国の木家具」より借用しました。)