自分への挑戦/映画「イントゥ・ザ・ワイルド」

いつの時代も、ピュアな心の青年が目指すのは荒野。

本の中の真実に酔いしれ、日常を逸脱していく。

「イン・トゥ ・ザ・ワイルド」は男の自分探し、自分への挑戦を描いた映画です。



裕福な家庭に育ち、最高の成績で大学を卒業したクリスが関心を持つのは、本と理想への旅。

お金も家族も捨て、アラスカ目指して旅経つ。

途中彼が出会う、ヒッッピーのカップル、孤独に生きる老人との交流は、彼を大きく成長させる。

そして、たどり着いた荒野で、太古の人間のような暮らしに挑戦していく。

複雑な家族関係、途中で出会う人たちの逸話を間にはさみながら、

青年の荒野でのサバイバル生活をじっくり描いていきます。

10数キロ減量したクリス役、エミール・ハーシュがほとんど出ずっぱりで大熱演。

また、彼が何度も涙する、アラスカの過酷な自然や生き物がみごとな映像になっています。

人は食べるものを確保しなければ生きていけない。

人は人との関係がなければ生きていけない。

やっと気付いたこの真実の前で、クリスは自然と戦い、敗れていく。

格闘する姿に、なんと人間は神聖で美しいものだろうと、思わずにはいられない。

ショーン・ペン監督の人間賛歌の映画だと思いました。

(画像はチラシより拝借しました。)