初釜を楽しむ

二ヶ月に一度、仲間で行っている自由な茶会。

今年は正月早々、初釜にお招きいただきました。

主人は茶道歴二十数年のベテランMさん。

彼女の催す茶会は初心者でも十分楽しめる、気楽さがもっとう。

私のような作法のない者でも、至福のひとときを味わう事が出来ました。



「あかねさす むらさきぬゆき しめぬゆき」

待合の軸には大海人との恋のうた(額田王作)

「あかねさす 紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」の一部

正月のすがすがしく、ときめく気分を味合わせてくれます。

「洗 心」

茶室の軸に込められた、新しい年に対する身の締まる思い。

対比の妙に主人の心遣いが感じられます。



正月を寿ぎ、特別に濃茶手前のもてなしを受けました。

主菓子は初釜らしく、花びら餅。

ごぼうと味噌の芳しい香りと味が絶品です。

Mさんの茶会に参加していつも思う事は、お客様に対するもてなす姿勢のしなやかさ。

私たち素人に配慮して、分かりやすく普段着で参加できるよう、きめ細かな気配りがあります。

子供さんが参加したり、茶室で世間話に花が咲いたりします。

茶会は堅苦しく、緊張する場合もありますが、

今回のようなおもてなしは、

たとえば、家具の展示会にお客様を招く時の参考にもなり、

私にとって、とても有意義なものでした。