プレゼンテーション力/ブログを楽しむ(1)
先日、家具関係の講演会で、流通業の社長さんの話がありました。
今をときめく、デザイナー雑貨でヒットを飛ばしているカリスマ社長さん。
商品へのこだわりと、会社のコンセプトをみごとなプレゼンテーションで説明されました。
どんなデザイナーがどんな気分で開発したか。→ 学生・若者のデザインとセンス
その商品を何故扱おうと思ったのか。→ 大切なのは時代のキーワード。(可愛い、エコなど)
どういうパッケージが目を引くのか。→ わかりやすさ、買いやすさ。
どこで最初にお披露目したのか。→ なんとニューヨーク近代美術館(MOMA)! 権威付け。
最新鋭のツール(power point?)、オシャレな映像、ソフトで親しみやすい語り口で
2時間がアッとという間でした。
プロの仕事というのはこういう事を言うんでしょうね。
スキのないプレゼンテーションは、社長さんの言葉どおり、
24時間働いている彼の姿そのままでした。
では、私に振り返って考えた場合、その話に感動し、満足したのでしょうか?
答えは、yes and no.
ヒントは幾つもありましたが、総合して考えると、狸オヤジに煙に巻かれたよう。
(社長さん、失礼!)
いつもセミナーがある時は、ひとつは質問をと構えているアマノジャクの私ですが、
今回は何を聞いても、まともすぎる答えが返ってくるようで、出来ませんでした。
成功者の話はメディアなどでよく取り上げられますが、概して役に立たないと言います。
何故なら、その裏に9割の挫折者、失敗者がいるからです。
そして、そういう人の話はあまり聞こえてこない。
みっともないし、自己嫌悪に陥りそうで、夢の残像なんか忘れたいんでしょう。
第一、勝間和代さんみたいに商売にならないから。
でも、クールに言えば、ソコこそ聞きたいところなんですよね。
と書いたところで、就活から帰ってきた娘にその事を話しました。
彼女は、疲れたようでしたが、厳しい顔で、
「お父さんはそのレベルの人間なんだよ。
一流企業の面接は、緊張して武装している私たちの素顔に突っ込んでくる。
相手に正しく向き合っていないスキのあるプレゼンテーションなんかしたら落とされる。
落とされた人に理由を聞くより、私は成功例をヒントにしたい。」
今の企業が求めるものの厳しさを垣間見たようでした。
「スキのあるブログがいい。」なんて、のんきにまとめて置いた新シリーズ「ブログを楽しむ」。
娘の登場で、結末はだいぶ変わってしまいました。