「おひとりさま」女優の逝き方
普段、芸能人のことなど、あまり興味がない私ですが、
大原麗子さんの訃報を聞いて、しみじみと老後のあり方を考えてしまいました。

団塊世代とともに生きた女優・大原麗子さん。
うりざね顔の、典型的な日本美人。
勝ち気なところと、甘えんぼうの表情が、男性の心を捉えるのでしょうか。
二度の婚歴の相手は、さもありなんと思えるほどの魅力ある男性たち。
病に倒れてからは、スーッと芸能界から離れていった引き際のよさ。
そして、62歳という年齢で、人知れずこの世から旅立ったこと。
「この人は、みごとに女優だった。」ということだけが、私のこころに残りました。
90過ぎても現役で舞台に立つ老女優、還暦過ぎても夫婦で主役を踊り続けるプリマ。
本人はともかく、はたから見て、美しいと思えるかどうか疑問です。
それは男のエゴイズムだ、と言われては、それまでですけれど・・・。
「65歳くらい、いや、せめて70歳までに人生をまっとう出来たらいいなあ。」
「おいおい、それなら年金はもらえないじゃないか。それに借金はどうするんだ?」
「だから、年金をもらえなかった分、そっちに回してくれよ。
若い者に負担掛けたくないし、そこらで野垂れ死になんて、動物的でいいじゃないか。」
「そんなポックリ逝かないのが人間だよ。お世話になること、覚悟しなくては。」
今は考えられないけれど、わたしも「おひとりさま」の老後も視野に入れなければ、と思います。
合掌 大原麗子さん・・・。
「すこ〜し思い出して、なが〜く愛して」
彼女の笑顔は、そう語りかけているようです。
(画像は、主演した映画「おはん」より拝借しました)