できる社長はネットで売らない

Movable Typeについて、検索していたら、

経営者向けホームページ解説書「できる社長はネットで売らない」

という、意味深長のタイトルの本に出会った。



「実社会」と「ネット社会」が融合した「Web化社会」の登場。

それにより、企業の顧客は「自発的な情報収集マインド」を身に付け、

「情報による商品評価」を積極的に行えるようになった。

一方、インターネットの拡大はHPや、Emailなど「新しい顧客チャンネル」を提供してくれた。

企業側は、ネットを通して「新しい顧客チャンネル」を確保する機会を得た。

この本では、ネットを「販売チャンネル」ではなく、「情報提供チャンネル」として活用。

そして、ネットショップ販売ではなく、情報提供を通じた「集客」利用をすすめている。

つまり、「集客プロセス」はインターネットを中心に、

「販売プロセス」は営業マンや実店舗といった従来型の仕組みを中心に、

「営業プロセス」を改善していくことを提案しています。

自社のHPの、対費用効果については、いつも悩むところです。

多額の費用と時間をかけても、ネットショップ販売の成功例は少ない。

むしろ、顧客が求める商品やサービスの「ネット情報」を的確なものとし、

実際の問い合わせに向いてくれる、コンテンツ作りに力を入れた方が良いようです。

2007年度の初版で、刻々変わるネット情報としては新しいものではないのですが、

現状のHPを、どうしたらいいか考えているオーナーには、解りやすい良著だと思います。

私が特に興味を持ったのが、情報提供できる人材を育成する重要性を説いた部分。

「口が達者」な営業マン以上に、「文章が達者」な情報発信担当者が必要であること。

そして、それはネット社会のテキスト化に慣れている、若い社員が有望だそうです。

旧世代の「フェイス・ツー・フェイス」コミュニケーションから、

新世代の「テキスト(文字)」コミュニケーションへ。

時代は、新しいツールによって、再び「文章表現」の復活へ、動いているようです。