2010 年の終わりに

今日で2010年も終わり。

00年代も早くも10年が過ぎ、明日からは10年代ですね。

ここで、2001年から2010年の間の大きな変化を、我が社を例に取り上げてみます。

まず、社名を「株式会社 杉山吉蔵商店」から「株式会社 吉蔵」に変更したこと。

メーカーイメージをより明確にするための、ブランド作りです。

我が社の構成メンバーも、会長の父が亡くなり、一番番頭さん(古い言葉ですね。)もリタイアー。

職人方と経理に、若いメンバーが加わった位で、基本的には私と妻の父ちゃん母ちゃん会社です。

「吉蔵」といえば、李朝家具あるいは島桑指物シリーズで、イメージされていると思います。

けれど、ここ数年の製作家具の多くが、仏壇の範疇になる「厨子」という名の箱物家具。

バブル時代ならではの、シリーズ化トータル化から、

エコ時代の、用途を絞ったコアなモノ作りが中心になってきています。

流通では、高級品の象徴であったデパートブランドから、家具が消滅しました。

その代わり、消費者から直接メーカーに家具の問い合わせ、購入希望が増えてきている。

少々高額でも、出来合いの家具より、オンリーワンのおあつらえの家具を希望するお客様。

幸い、弊社では、職人による手仕事がベースなので、対応がしやすいのが何よりです。

そして、企業のイメージを大きく変えていく、ソーシャルメディアの台頭。

会社紹介のため、ブログを始めた頃は、ビジネスに特化することばかり考えていました。

今は何のことはない、肩の力をぬいたありのままの会社のイメージ作りが好ましいのかも。

裸の会社の姿なんてありえないと思うけれど、そういう傾向のようです。

先日読んだ、佐藤尚之著「明日の広告」は、まさに、目からうろこの本でしたね。

柔軟でクリエイティブな視点で、変化した消費者とコミュニケーションする方法を提案。

すべては消費者のために・・・。(そんなこと、出来るのだろうかと今も疑問ですが)

企業は、具体的なコミュニケーション・デザインが必要なようです。

もうネットは特別なメディアでは無いそうです。

電話のような基本インフラになり、メディアというより「環境」に近くなる。

さらに、ネットを通して、ソーシャルネットワークが海のように広がっている。

四マス(新聞・雑誌・テレビ・ラジオの総称)は、それぞれ独自の役割を再認識されるでしょう。

それらを巻き込んで、新しく登場したソーシャルメディアがビジネスの可能性を切り開いていく。

そんな展望を、著者のさとなお(佐藤尚之)さんは、ポジティブに考えているようです。

私の始めたブログ「kittsan流」も来年で三年目になります。

昨今「情報の垂れ流しによる混乱」が、あちこちで起こっているけれど、

我が社のコミュニケーション・デザインは、明確なものにしたい。

そして、少しでもよりよい家具のある暮らしをサポート出来たら、と思っています。

今年一年、ご愛読いただきありがとうございました。

来年も引き続き、よろしくお願いします。

どうぞ、よいお年をお迎えください。