今年のIFFT(interiorlifestyle living)ひと巡りと私の感想。

文化の日(11/3)IFFT視察のため東京へ。 ついでに、東京のデパート2カ所に展示してある「吉蔵」の状況も。 銀座三越展示会以降の様子、小田急百貨店socococo売場が気になります。 一昨年は当事者として参加したIFFT。 今回は2年振りの見学で、どんなシーンが見られるか、ワクワクして出掛けました。


入場者登録して入口からはいると、先ずはIFFTらしさが懐かしい家具部門。 旭川、静岡、加茂、徳島など、家具産地のブースがずらり。 その産地なりの特徴が見られますが、ことしはハッと目に留まるブースが少ない。 強いて言えば、イタリア人女性デザイナーの作品が特徴的な「森繁」あたりかなあ。


若きクリエーターの活躍の成果「ARTISAN」や「SOON」を過ぎ、 静岡発新商品開発プロジェクト「つなぐデザイン」のブースへ。 参加企業や昨今の経済状況か、大型家具はなく、小木製品、雑貨類が多い。 企業とデザイナーの蜜月が過ぎ、これからシビアーな販売展開となるので、 皆さん、真剣な面持ちで、来場者に説明されていました。


会場の中央はまさに、Interiorlifestyle展そのもの。 壇上にずらっとモノを並べる、いわゆる雑貨ブースが延々と広がっています。 ひとつは、全国各地から発信する伝統工芸品のニューウェーブ。 もうひとつは、アッシュコンセプトなどの、若者人気の工業製品雑貨。 震災のあった東北から「けっぱれ東北」ブースなどもありました。


さらに進むと妻の関心のあるテキスタイルコーナーがその奥にあります。 世界のFurniture Trend、四つのシーン展示にあった、ファブリックがお目当て。 インド産のオールドキリムのパッチワークの絨毯が美しい。 なんと上代15万円のお得感からか、完売と聞き、妻は残念そうでした。 そのほか、海外出店ブース、「Cafe & Bar Style」コーナーもありましたが当方時間切れ。 コンパクトにまとまった会場を約3時間、ぐるっと回ってきました。 そんな駆け足IFFTめぐりでしたが、ざっと見ての印象を2つ、3つ。 ・家具ブースは、定番「北欧スタイル」にマンネリ感がみえ、どこも似たり寄ったり。  こんな時、(伝統ある)静岡家具の出番だと思うのですが・・・。 ・雑貨ブースは、全国各地の後継者(若者)達の伝統品に対するモノを見る目が課題。  他産地や同業者のまねでなく、その土地独自のオリジナリティを蘇らせたい。  そんな、技術とセンスのあるクリエーターの作品があちらこちらで見られました。 永遠に美しく、コアなもの作りを可能にするのが、地方の伝統技術と文化の底力。 大企業や著名デザイナーが展開する、家具シーンのつまらなさに比べ、 小さくても魅力あるブースが、これから台頭してくる予感のある、今年のIFFTでした。