KAGUメッセは何処へいく?

シズオカ家具のビックイベント、「シズオカKAGUメッセ」が終了しました。 前半の業者向け、後半の一般向け、 ご来場いただいた多くの皆さま、ありがとうございました。


業者向けの三日間。ゆるりと始まったメッセは来客数が分散したようです。 東京でインテリアライフスタイル展があったためか、それと掛け持ちの業者が多い。 午前中のいっときの混雑で、後は浪が引いたように静か。 静岡特有の「待ち」の展示会がここ何年も続いています。 それでも、「吉蔵」ブースで展開した「新しい祈りの家具とシーン」の試みは、 何人かの業者の方に関心を持っていただいたようです。 県知事賞を受賞した「厨子コンソール<ムゼウム>」には 大手の業者さんからオファーがありました。 「掌の厨子」はもう珍しいものではなく、インテリアショップが扱ってくれています。 東京のデザイナー集団からオリジナル厨子の依頼もありました。 仏壇に代わる、新しい「祈りのインテリア」の市場は確実に変わりつつあります。


一日空けて、後半の週末二日間は一般向けの公開日。 初日土曜日、雨の天気予報なので、お客様の入りを心配しましたが、 開けてビックリ、オープニングからお客様の入場が続々と続く。 午後になっても、夕方になっても、波はそれほど引いていかない。 2日目も同様の賑わいで、結果、昨年の倍以上の来場者があったそうです。 「吉蔵」ブースもてんてこまい、あちらの方に一言、こちらで一言、 「カタログはこれだけですか。」 「このアクセサリーをお願いします。」 「この厨子はお一人様用ですか?」 「○○宗なんですけれど、どれがいいんでしょう?」 妻と私は声を枯らして、家具の説明とカタログ配りに追われまくり。 300枚以上用意した資料は2日目半ばで消えてしまいました。 今さらながら、準備不足と説明不足を悔いるばかりでした。 ある出展メーカーの人が言っていました。 「業者の人は、自分が何を売りたいのか解っていない。  それがなければ、世の中のトレンド情報を探しに来たって見つからない。」 「一般消費者のほうが反応が早い。欲しいと思うものには徹底的に食いついてくる。」


何時までも変わらない、売りたい買いたい物のない、業者対応の「シズオカKAGUメッセ」 一般消費者が、インテリアの何かに期待しながら大挙押し寄せた「シズオカKAGUメッセ」 この落差を、この分断を、私たち主催者はどう考えたらいいのか? 確実に、今年の展示会は、そのターニングポイント。 来年は? 再来年は? 続けるのか? やめるのか? 7000人以上の、インテリアに関心があり家具に関係している人達を取り囲み、 今日から明日への、賢い購買層に育て上げていく事が出来なければ、その意義はない。 半世紀以上続いている、伝統の「シズオカKAGUメッセ」はこれから何処へいくのだろう?