似て非なるもの/映画「アルゴ」vs 映画「黄金を抱いて翔べ」

時同じくして、同類の映画を見た。 かたや、アメリカ映画「アルゴ」 かたや、日本映画「黄金を抱いて翔べ


アメリカ映画「アルゴ」 1979年11月4日、イラン革命が激化するテヘランで過激派がアメリカ大使館を占拠する。 52人が人質になるが、混乱の中、6人のアメリカ人が自力で脱出。 カナダ大使の自宅に身を潜める。 CIAで人質救出を専門とするトニー・メンデスは、 6人を安全に国外へ脱出させるため、大胆不敵な作戦を立案。 「アルゴ」という架空のSF映画を企画し、 6人をその撮影スタッフに偽装して出国させようとする。


日本映画「黄金を抱いて翔べ 過激派や犯罪者相手に調達屋をしてきた幸田は、 大学時代からの友人・北川から銀行地下にある15億円の金塊強奪計画を持ちかけられる。 銀行のシステムエンジニア・野田、自称留学生のスパイ・モモ、北川の弟・春樹、 元エレベーター技師の爺ちゃんが仲間に加わり、6人が大胆不敵な作戦を決行する。 二つの映画の共通点は「サスペンス」と「バイオレンス」。 対象となる人数も6人。 同じ傾向の映画と思いきや印象はだいぶ違う。 「アルゴ」は人質脱出作戦。 「黄金を抱いて翔べ」は金塊強奪作戦。 「アルゴ」冒頭から最後まで、巧みなサスペンス満載で一気に見せる。 「黄金を抱いて翔べ」冒頭から最後まで、むごたらしいバイオレンス満載で痛々しい。 「アルゴ」ラスト、6人全員救出成功でハッピーエンド。 「黄金を抱いて翔べ」ラスト、6人のうち2人しか生き残らない後味の悪さ。 「アルゴ」アメリカとイランの国際紛争なのに、一貫してアメリカ目線で娯楽的要素大。 「黄金を抱いて翔べ」日本と朝鮮、国籍が人間に負荷を掛けている社会問題がちらちら。 てな具合に、似て非なるものの印象でした。 すっきりしたいアメリカ映画、ぐずぐず悩む日本映画。 国民性が見えるような・・・。 「アルゴ」の方が人気大だと思うのだけれど、静岡県内では何処の映画館でも見られない。 「黄金を抱いて翔べ」レビューは不人気なんだけれど、静岡県内何処の映画館でも上映中。 そういう私は、「アルゴ」見たさに、愛知県豊川市まで出掛けて行きました。