京都東寺のイケメン仏像
家具仏壇の配達のため、京都と名古屋を訪れた。
土曜日を二日目にして、二条城真ん前の京都のホテルで一泊。
窓を開けると二条城の入口から緑が重なる屋敷が見える素晴らしいビュー。
それに、何もかも高い京都にしてはビックリするくらい格安の料金だった。
さて一日目、配達を終え、車をホテルに預けてチェックイン。
そのまま地下鉄で東寺へ。
京都のシンボルと言える五重塔が美しい真言宗総本山教王護国寺「東寺」。
空海が開いたこの寺には、他にも仏像の宝庫といわれるほど貴重な仏像がどっさり。
中でも講堂の内部には立体曼荼羅として安置されている仏像が二十一体ある。
立体となって見る物を圧倒する風景だ。
ゆっくり一体一体手を合わせて拝見させて頂いている内に、
一番奥、左端前後中央の位置に象に乗って黙想している座像に目が行った。
目を伏してしずかにほほえむような青年の顔。
向かって左側から窓の光を受けた姿を右斜めの方向から拝観しているうちに、
こんなに美しい青年の顔をした仏像があったろうか、と見とれてしまった。
あとからガイドブックや知人の話から聞いたのだけれど、
この仏像「帝釈天半跏像」は東寺どころか、全国有名仏像のなかでも、
イケメン仏像としてたいへん人気があるとか。
でも、そんな知識のなかった私は実際にこの場に来て初めて、
何の先入観もなく自然にその存在を知ったからむしろラッキーだったかもしれない。
人も少ない静寂な空間にしばし時を忘れ、
まことに心安まるひとときを過ごすことが出来た。