五月晴れの一日、登録有形文化財「鈴木邸」を訪問
真夏の日差し溢れる、五月最後の土曜日(5/30)。
安倍川を溯った中ノ郷にある、登録有形文化財「鈴木邸」に行ってきました。
邸内では、ご近所の方が育てた絢爛たるさつきの盆栽がならび、
色とりどりの花がお客様の目を楽しませてくれます。
ちょうど昼食時で、奥の座敷の広間では皆さんがお弁当を広げていました。
使い込まれた旧家の和室は本当に私たちをリラックスさせてくれます。
今回は「初夏の催事」と言うことで、
「吉蔵」のお客さまのお嬢様がお手前をされる茶会があるので、妻と参加。
落ち着いた茶室の床の間の掛け軸には「無一物」の文字が美事です。
美味しいお菓子と、趣味のいいお茶碗に盛られたいっぷくのお茶。
お道具もそれぞれ素晴らしいものばかりで、楽しい一時を過ごさせて頂きました。
しかし、一番驚いたのは、洋間の本棚にぎっしり並んだ本の数々。
「永久敗戦論」「21世紀の資本」「銃・病原菌・鉄」「資本主義の終演と歴史の危機」
そして、今私が読んでいる「日本はなぜ、基地と原発を止められないのか」など。
これらは鈴木邸の御当主の蔵書で、ここには比較的最近の本がならび、
その他は膨大な数の本が倉庫にあるそうです。
知人がご本人を紹介して下さったので伺ったところ、
現在は東京で出版のお仕事をされているそうで、
特に社会学と哲学に関する本がお好きで多いとのことです。
そして、毎年春秋に「探書会」なるイベントがあり、
本に関するトークライブ、朗読会、古書店出店などが催されるようです。
鈴木邸を訪れたのは妻は初めてのようですが、
私は数年前、たしか「民家の会」の講演会で伺った記憶があります。
今回再び訪れて、こんなに素晴らしい文化交流が行われている事を知り大感激。
次回はぜひ「秋の探書会」の時、訪問しようと思っています。