五感のデザイン/グッドデザインしずおか2011表彰式に参列して

11月17日午後、静岡県県庁別館21階展望ロビーにて、 2011年度のグッドデザインしずおかの表彰式が行われました。 吉蔵の「掌の厨子・ありか」が文化賞に選ばれたため、 妻と表彰式及び、交流会に参列しました。


71点の応募作品の中から、今回受賞対象となった作品は12点。 大賞(1点)、ユニバーサルデザイン賞(2)、マネージメント賞(1) 文化賞(2)、技術賞(2)、奨励賞(4点)  ずらりと展示された受賞作品をバックに、 各賞表彰式、受賞者写真撮影、並びに審査員による講評が行われました。  吉蔵が戴いた「文化賞」というのは、 「伝統文化や地方文化の魅力が表現されていると評価されるもの」


掌の厨子「ありか」 <審査員講評> 21世紀は心の時代とも言われ、また平成23年3月の東日本大震災により 更に「家族の絆」の重要性が叫ばれている中、現代の住空間にも、 その象徴として必要なアイテムであることから評価した。 家型のデザインと繊細な3本のスリット、 それを静岡伝統の指物技術で「祈りの家具」として 後世に伝える価値ある物に仕上がっている。 自社以外の受賞作品を見るのは、今回が初めて。 いずれ劣らぬデザイン性の優れた作品ばかりで、 改めて静岡県のものづくりのレベルの高さを感じました。


私が今回受賞作品を見て感じたことは、 「人間の五感に訴える作品が見事に並んでいたこと。」    ・和自分史執筆キットや折り紙、その他 (文字色絵→視覚)  ・超薄型高音質Book-speaker (音→聴覚)  ・脱臭芳香器、ミニアルーマ (香り→臭覚)  ・本格茶焼酎「富士山すその三七七一」 (酒→味覚)  ・室内用木製歩行器(木製→触覚) そして優れたデザインとは、それら五感を満足させ、 更に機能性に優れた作品を指すのではないでしょうか。 その事に気付いたのは、弊社が受賞した「掌の厨子・ありか」の講評をした審査員が、 「この作品を見て、まずは胸がキュ〜ンとなりました。」との第一声があったため。 「何の説明もなく、直感的に心が動かされる作品を選んでしまう。」


五感に訴える優れたデザインの数々を見た、妻が言いました。 「でもね、人間、第六感というものがあるのよ。   世阿弥が言うところの「妙」。    それに訴えるものこそグランプリにふさわしいのではないの?」 なお、2011グッドデザインしずおか受賞作品の紹介は、 ふじのくに<静岡県公式ホームページ> で見ることが出来ます。