辺見庸の原作が読みたくなった日本映画「月」(石井裕也監督)

シネギャラリーにて日本映画「月」(石井裕也監督)鑑賞。(2023/1029)
障害者施設を襲い、そこに収容されている人たちを殺傷した
現実の事件とその犯人らしき人物がモデルとして描かれている。
 辺見庸の原作は、一人の障碍者が主人公で犯人との対話が主として
描かれているようだが、映画は多くの人物が登場する。
犯人と同じ障碍者施設の職員の女性(二階堂ふみ)や
映画では主人公となるこの施設に勤め、内部の現実を知るようになる
女性作家(宮沢りえ)とその夫(オダギリジョー)の物語となっている。
むしろ客観的に事件を捉えているので映画としては見やすいが、
終始ダークで絶望的な世界が続くので、見入ってしまうがつらい。
ただ、原作があの辺見庸なので、本の方にも興味がわいた。
 

読書週間だ。

 
「めずらしく寝スマ本本スマ寝本
  いつも寝スマ寝スマスマスマ寝」
        (朝日歌壇 和田由紀)

 

 

 

 
通勤電車社内の七人掛けシートに座っている
 7人の行動を、向かえから見た作者が描写。
いつもは本を読む人はいないのに今日は3人も。
 (2023/10/29 朝日新聞朝刊 天声人語より)
私も今、森鴎外作「ウィタ・セクスアリス」を読書継続中。
・・・読書週間(10/27~11/9)

プレゼンテーションを楽しむ。

シニアの仲間内で「プレゼンテーション」をする機会があり、「Power Point」を学習した。
これがメチャメチャ面白い。
文章作成、画像・動画入力、アニメーション、スライドショー何でもござれ。
ただ、あまりに面白い効果満載なので派手なやつを使いたくなるがそこは大人の世界。
 ビジネスにも使用できる落ち着いたシンプルな表現を取得中。
Power Pointを始める時、
・スライドは白紙タイプにする。
・スライドのサイズを印刷向きにA4サイズにする。
・テキストボックスは伸ばさないでそのまま文字を書き出す。
などに注意だそうです。
現在、You Tube「ザ・プレゼン大学」(登録者数 11.3万人)をチャンネル登録して
プレゼンテーションのノウハウを楽しんでいます。
 

平実盛の墓

「むざんやな甲(かぶと)の下のきりぎりす」芭蕉
武士の鑑と言われる平実盛(たいらのさねもり)。
実盛を詠んだ芭蕉の句があるほど人気の老将でした。
 その墓がMOA美術館近くの伊豆山にあるんですね。
急坂を登ると休業中のホテル迎えの道路沿いに、
ひっそりとフェンスに囲まれてありました。
彼岸花が咲いて、実盛を供養しているようでした。
 
MOA美術館に能「三輪」を観劇に行った折、
探しながらお参りしてきました。
また、ちょうど今、私は能愛好会で能「実盛」の後シテを
練習しているところです。
 
(2023/9/24 伊豆山にて)
 




学ぶことの楽しさを発見!

ジェトロ主催の「海外ビジネス人材育成塾」を受講して二か月半。
今日(8/30)はDay7で最終回です。
6月後半から7月一杯、オンラインではありますが
毎水曜日ごと朝10時から夕方5時まで、
 延べ6日間(Day1~6)はパソコンの前に座りっぱなし。
貿易実務・ビジネス英語を含む高度ワークショップ型セミナーを受けました。
聞くだけでなく討論して、さらに宿題があり発表があり。
批評され添削されたプレゼン資料を何度も書き直し言い直して。
最終回の本日、全国から16名の受講生が東京へ集まって、
主催者、貿易実務者、受講生を前にしてひとりひとり、
パワポを使って最後の発表(自社紹介&自社製品アピール)を行いました。
 

つくづく思ったのは何とまあ、今の若い人は頭のいいことか。
パワポはお手の物、プレゼンの語りもすらすら。
しかもコンセプトがしっかりしていて内容も充実。
最高齢の私は老体にムチ打ち、暑さにめげず、
何とか与えられた課題をクリアーし、
最終ランナー(でしょう)となって走り切りました。
この2か月半、いつも頭の中には貿易と英語のことばかり。
仕事もおろそかになりがちでしたが、
なんと楽しく充実した時間だったことか。
学びの時間を持つことは運動で体がリフレッシュするように、
脳にとって最高の若返り方法だと納得しました。
二人の講師の間で満足げに修了証書を持つ私を見てください。(笑)



効率的と言う事は・・・

いつも読む朝日新聞「折々のことば」に興味深い事が書いてあった。
 
「自分が「使えない人」だとみなされて、
万が一線路に身を投げたとしても、
ため息をつかれるだけの存在だと言うことをかみしめる。」
宮地尚子(傷を愛せるか 増補新版から)
 電車が止まり、人身事故との放送が流れると、
ついため息をつき、舌打ちをするような時代。
効率を優先するために人の痛みに鈍感であろうとする
そんな「薄い寂しさ」が漂うと精神科医は言う。
(折々のことば/鷲田誠一 朝日新聞10/15朝刊より)
 

 
私も効率を重んじる人間だからどうでもいい事だけれど、
以下、さやかな抵抗。
 

 
私は仕事でデパートの社員用エレベーターを時々利用する。
乗ってすぐに、100%の人が「しまるボタン」を押す。
急いでいるのはわかるけれど、自然に閉まるのと1秒も違わない現実。
ある時から私はこのボタンを押すことをやめた。

省エネ云々より、せっかちな自分がうざく思えたので。
以来、幸いにもエレベーターの中では落ち着いて過ごすようになった。

映画「ドンパス」「アンデスふたりぼっち」「裸足で鳴らしてみろ」は静岡未公開。

日本で公開される最近の新作映画に興味が湧かない。

ネットや図書館で借りれば昔の名作がいつでも観られる時代。1200円(シニア料金)も払うので、私は絞りに絞って選んでいるのだがハズレが多かった。文芸作品を装ったエロ映画「帰らない日曜日」は最低だったし、「ベイビーブローカー」も並の映画だし、「メモリア」も面白みに欠ける。

良かったのはアニメ「犬王」とミュージカル映画「アネット」それに倍賞千恵子の演技が光る「PLAN75」くらいか。 娘が「超面白かった!」と言った「トップガン マーベリック」はどうなんだろう?

上映予定作品を見ても食指が湧く映画が少なくてつまらない。「ドンパス」「アンデスふたりぼっち」「裸足で鳴らしてみろ」などをリクエストしたが静岡での上映の予定なし。新作が少ないのか著名監督の昔の映画を特集してごまかしているミニシアター。

私が愛読している映画愛好者のブログ「人生も映画も続く」でも同じ事が書いてあった。