辺見庸の原作が読みたくなった日本映画「月」(石井裕也監督)

シネギャラリーにて日本映画「月」(石井裕也監督)鑑賞。(2023/1029) 障害者施設を襲い、そこに収容されている人たちを殺傷した 現実の事件とその犯人らしき人物がモデルとして描かれている。 辺見庸の原作は、一人の障碍者が主人公で犯人との対話が主と…

読書週間だ。

「めずらしく寝スマ本本スマ寝本 いつも寝スマ寝スマスマスマ寝」 (朝日歌壇 和田由紀) 通勤電車社内の七人掛けシートに座っている 7人の行動を、向かえから見た作者が描写。 いつもは本を読む人はいないのに今日は3人も。 (2023/10/29 朝日新聞朝刊 天…

プレゼンテーションを楽しむ。

シニアの仲間内で「プレゼンテーション」をする機会があり、「Power Point」を学習した。 これがメチャメチャ面白い。 文章作成、画像・動画入力、アニメーション、スライドショー何でもござれ。 ただ、あまりに面白い効果満載なので派手なやつを使いたくな…

平実盛の墓

「むざんやな甲(かぶと)の下のきりぎりす」芭蕉 武士の鑑と言われる平実盛(たいらのさねもり)。 実盛を詠んだ芭蕉の句があるほど人気の老将でした。 その墓がMOA美術館近くの伊豆山にあるんですね。 急坂を登ると休業中のホテル迎えの道路沿いに、 ひっ…

学ぶことの楽しさを発見!

ジェトロ主催の「海外ビジネス人材育成塾」を受講して二か月半。 今日(8/30)はDay7で最終回です。 6月後半から7月一杯、オンラインではありますが 毎水曜日ごと朝10時から夕方5時まで、 延べ6日間(Day1~6)はパソコンの前に座りっぱなし。 貿易…

効率的と言う事は・・・

いつも読む朝日新聞「折々のことば」に興味深い事が書いてあった。 「自分が「使えない人」だとみなされて、 万が一線路に身を投げたとしても、 ため息をつかれるだけの存在だと言うことをかみしめる。」 宮地尚子(傷を愛せるか 増補新版から) 電車が止ま…

映画「ドンパス」「アンデスふたりぼっち」「裸足で鳴らしてみろ」は静岡未公開。

日本で公開される最近の新作映画に興味が湧かない。 ネットや図書館で借りれば昔の名作がいつでも観られる時代。1200円(シニア料金)も払うので、私は絞りに絞って選んでいるのだがハズレが多かった。文芸作品を装ったエロ映画「帰らない日曜日」は最低だっ…

私と統一教会、ちょっとだけの関わり

もう50年近く前遠い昔のことですが、私と統一教会の関わり(ちょっとですが)について思い出しました。 1972年大学を卒業し、もう2年英語専門学校へ通っていた頃です。その頃は70年安保は下火になりましたが、いわゆる連合赤軍がテロ化し、浅間山荘事件から…

フランス映画「恋人たち」ルイ・マル監督のDVDを観る

最近観たい映画が見当たらないのでビデオで昔の映画を見る。 フランス映画「恋人たち」ルイ・マル監督 世間知らずのブルジョアジーの若奥様(ジャンヌ・モロー)が主人公。 女友達やボーイフレンドと好き勝手に遊び呆ける毎日を過ごしていたある日、 クルマの…

歌人、小佐野弾氏の自伝的小説「僕は失くした恋しか歌えない」 読了

歌人、小佐野弾氏の自伝的小説「僕は失くした恋しか歌えない」 読了。 大伯父を国際興業グループの小佐野賢治氏にもつハイパーセレブ系の最高級の親ガチャ。 子供の時からボディガードが見守っていたという皇族並みの生活。 小説は主人公が母と兄が持つ会社…

中島岳志著「思いがけず利他」 読了

中島岳志著「思いがけず利他」 読了。 横断歩道を渡ろうと待つする小学生。 私は車を止めて渡り終わるのを待つ。 小学生は頭を下げて渡っていく。 段差で転んでしまった私に 「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれる若者。 起き上がって「大丈夫です、ありがと…

清田隆之著「自慢話でも武勇伝でもない『一般男性』の話から見えた生きづらさと男らしさのこと」 読了。

清田隆之著「自慢話でも武勇伝でもない『一般男性』の話から見えた生きづらさと男らしさのこと」 読了。 この長たらしいタイトルの本。 「一般男子」でくくられる、「健康で、仕事あり、異性愛者」いわゆるマジョリティ10人の、建前の世界では話さない、家庭…

何と言ってもバーンスタインの音楽/映画「ウエスト・サイド・ストーリー」スティーブン・スピルバーグ監督

旧作のロバート・ワイズ監督「ウエストサイド物語」は中学三年の時に観た。 勉強を教えてもらっていた静大の学生さんが連れて行ってくれた。 自分はその時の印象を覚えていないが、彼が「踊りが素晴らしいね。」と言ったことを覚えている。 それから、リバイ…

今年最初に観た映画/日本映画 「偶然と想像」濱口竜介監督

今年最初に観た映画。 日本映画 「偶然と想像」 濱口竜介監督 確かに人の行動は「偶然」に左右される。 そしてその偶然をもとに「想像」を巡らす人間の面白さ。 言葉の洪水を一言も聞き逃さず映画を観ているうちに見えてくる、 偶然に翻弄される人たちの、嘘…

今年見た映画14本

今年観た映画は14本。 20本が目標だから少ない。 「きみが死んだあとで」「ONODA1万夜越えて」など観たかったけれど見逃した映画もある。 燃ゆる女の肖像 あのこは貴族 天国に違いない すばらしき世界 シカゴ7裁判 ノマランド 街の上で アメリカンユートピ…

「カラマーゾフの兄弟」をもう一度読みたい。

朝日新聞12月28日朝刊「天声人語」にドストエフスキーと「カラマーゾフの兄弟」の事が出ていた。 世の中には二種類の人間がいる。『カラマーゾフの兄弟』を読破したことがある人と、読破したことのない人だ。」 ・・・そう書くのは村上春樹さん。 私は学生の…

青春18切符で奈良の旅(2日目)  

近鉄奈良駅近くのビジネスホテルへ泊まった次の日(11日)は、まず旅行では恒例の早朝ウォーキングで東大寺へ。 運慶快慶の阿吽の金剛力士像が睨みをきかせる南大門から右側にある二月堂へ。 ここは数年前妻と奈良旅行の折も行ったけれど、自由に回廊に登る…

青春18切符で奈良の旅(1日目)

12月の10日と11日、青春18切符を使って奈良へ行ってきた。 行きは静岡から名古屋まで東海道線。名古屋からは関西本線で奈良へ。 途中、亀山から加茂まで、電化されていない区間でディーゼル車に乗った。 一両のみのワンマンカーで、加速する時のグーンという…

brotherhood 対 sisterhood / アメリカ映画「プロミシング・ヤング・ウーマン」

brotherhoodとsisterhoodの対決のような映画。 男女の性の関係に於いて、この映画のように 攻める側にとって性は快楽の1つに過ぎないけれども 守れない側にとっては死に値する屈辱となるケースがある。 男性の同志はことの重大さが理解出来ず、 犯した罪を隠…

「四字熟語」はシニアの頭の体操

ある作業をするために四字熟語に注目した。 解っているようで解らない「四字熟語」の世界。 参考にと二冊の本を取り寄せた。 「四字熟語ひとくち話」岩波書店辞典編集編 (岩波新書) 「中国の四字熟語」祐木亜子著 (日本実業出版社) まずは岩波の方だけれ…

海外でこそ大受けしそうな映画 / 日本映画「いとみち」(横浜聡子監督)

青森県・津軽を舞台に、メイドカフェでアルバイトする 人見知りな津軽弁少女の奮闘と成長を描いた青春ドラマ。 「いとみち(糸道)」とは三味線を弾く時に爪にできる溝のこと。 津軽弁と津軽三味線というローカル色の魅力がたっぷり。 と同時に、よくある家…

男性を侮るなかれ。

先月(5/7)の朝日新聞の声の欄に 「男性脱衣所に女性の清掃員 不快だ」 という中年男性からの投稿があった。 「多くの公共浴場やスーパー銭湯の男性脱衣所で 女性の従業員が掃除をしているケースが多い。 なんとも思わない男性もいるだろうが自分は不愉快だ…

川柳を楽しむ

昨年の夏頃からZOOMで川柳を楽しんでいます。 シニアサークル「団塊創業塾」のメンバーが コロナで集会所に集まることが難しくなった結果、 有志がオンラインを立ち上げそこで色々な行事を行っています。 その一つが「川柳会」。 たまたま会員に川柳の得意な…

一斤600円の食パン

先日、馴染みのガソリンスタンドの社長から ディンケル全粒粉パンという600円の 「すご~い高いパンを買った。」という話を聞いた。 パンが好きな私は「どこのパン屋?」と聞いたら 「そこだよ。」と家の近くを指したので興味を持ち、 どんなパンがあるのか…

〇〇は話が長く時間がかかる。

先日、百貨店にいらしたお客様の住む、 富士宮市まで弊社の厨子を届けに行きました。 私はその方とはまだ売り場で対面しておらず、 電話で会話したのみなのでどんな方か分かりません。 さて、お出迎え下さったのは仏壇店の年配の女性。 赤とピンクの中間のル…

この一曲をとことん語る・・・ラベル作曲舞踏詩「ラ・ヴァルス」

クラシック音楽は高校時代にブラスバンド部へ 入っていた頃から好きだった。 今は妻の影響でもっばら邦楽を聞く機会が多いが、 半年ほど前、facebookで静岡AOIの講堂で行われる クラシック愛好者サークルを知り、覗いてみた。 「この一曲をとことん語る」と…

2021年 明けましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。 今年の元旦は久し振りに娘と 初日の出を見に行きました。 場所は静岡市の南、大浜海岸。 風が強く寒い朝でしたが、 快晴で気持ちがよく、 太陽は遠く伊豆の山から、 雲に邪魔されず登りました。 右手に赤く染まる富士、 後…

今年観た映画・・・コロナ下で21本も

今年はコロナの影響で映画館が閉鎖されたり、 上映予定の映画が延期になったり、 好きな映画もお預けか、と思ったけれど、 例年以上、21本の映画を鑑賞した。 日本映画「カツベン」 イギリス映画「家族を想う時」 韓国映画「パラサイト」 アメリカ映画「アイ…

今年(最後まで)読んだ本

コロナでステイホームと言うこともあってか 結構本を読んだような気がしたので、振り返ってみた。 今年「最後まで読み通した」本。 ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー (プレディ みかこ) 漂流老人ホームレス社会 (森川すいめい) 方丈記 (鴨長明…

今年最高の衝撃作品・チェコ映画「異端の鳥」

暗そう難しそう、更に上映時間が長い。 評判の映画だから観たいけれど気が進まない。 観る前はそういうタイプの映画だと思っていた映画「異端の鳥」。 結果、この映画は難解でなく、時間が長くも(3時間)感じませんでした。 また、暗闇の中にかすかな明かり…