手書きバースの必要性
昨日、会員であるユニバーサルデザイン工芸研究会の講演会があり、
ワークショップ「手書きパースの描き方」に参加した。
現在、図面はPCを使い、手で書くことはほとんどない。
しかし、実際鉛筆を使い、手を動かして線を書く実習をしてみると、
何とも言えない新鮮な気持ちになった。
HL(ホリゾンタル・ライン)目線のこと。
VP(バニシング・ポイント)消失点のこと。
1点〜3点透視図のこと。
などなど、20代に工業試験場で学んだことが、脳裏によみがえった。
家具製作の時、製作図面は三面図が使用され、寸法も正確に入るPCが有効である。
けれども、家具のおおざっぱな形を書いたり、ブースのイメージをする時など、
手書きできれいに書ければ、そのままのプレゼンテーションになる。
CGのようなリアルな表現も必要だけれど、
例えば、接客中にイメージ図をササッと書ければ、といつも思っていた。
1本の鉛筆と消しゴムを使い、何本の直線を正確に、きれいに書くこと。
ワークショップに参加して、これが意外に難しいことを再発見した。
「長い直線を書くときは、一気に引かず何回かに分けて引くこと。」
「机の角を描くときは、線を交差させて描くこと。」
「物体自体に出来る陰と、地面などに出来る影を描き分けること。」
グリッドに沿って、線をきれいに描くことさえ慣れないと難しい。
まして白紙にパースで物体を描いていく事は、手慣れていないとうまくいかない。
あらためて、フリーハンドで描くことの大切さを実感したワークショップだった。