ふつうの人・ジョンレノン/映画「ノーウェアボーイ」
シネギャラリー7周年記念、ファン集いの会に行ってきた。
初めの頃は熱心に通ったけれど、ゲストのおすぎのトークがマンネリで、
そのうち行かなくなっていた。
今回は、ゲストがビーター・バラカンさんに変わったということと、
どうしてもしなくてはならない用事がなかったので、
そんなに期待もせずに(タダのものは、それなりなので。)出掛けた。
シネギャラリーのファンは、中高年が多いのですね。
4000人規模の会員がいて、市民文化会館中ホールはほぼ満員でした。
小室等さんの音楽は、相変わらずお茶漬けですが、
バラカンさんのトークも、さらりと知性的。(というか、初めて聞いたので)
シネギャラリーのインテリ向けの対談でした。
さて、映画「ノーウェアボーイ」。
ジョン・レノンの少年時代の話と聞いて、ちょっと興味があったけれど、
特に奇人変人でもなく、ごく普通の少年だったんですね。
「ノーウェアボーイ」というタイトルがそういう意味なんでしょう?
何で<ひとりぼっちのあいつ>という余分な邦題を付けるのでしょう?
(と思ったら、ノーウェアボーイ=行き場のない少年だそうです。失礼!)
父親不在で、生みの母育ての母(二人は姉妹なんですが)の間で翻弄され、
不幸といえば不幸な少年時代。
でも、父母も叔父叔母も、本当はとても彼のことを愛していたようだから、
そうでもなかったかも。(そういう風に描いています。)
映画の題材にはなるかも知れないけれど、どこにでもあるような話。
ただ、ジョン・レノンを演じるアーロン・ジョンソンの、
喜怒哀楽のはっきりした素直な演技。
二人の母、クリスティン・スコット・トーマス、アンヌ=マリー・ダフの
好対照のベテランの味。
イギリス映画は地味だけれど、役者がいいですね。
彼らの存在で、とてもいい気持ちにさせられた映画でした。