ギフトショーで気に入ったもの・気になったこと

三日間のギフトショー2012春が、アッという間に終わってしまいました。 ご来場、ご歓談いただきました皆さま、ありがとうございました。 会場に立っていると、あまりの人混みと喧騒に、バブルの頃と錯覚してしまいます。 IFFTやしずおかKAGUメッセにいた閑古鳥は、恐れを成して中へも入れないでしょう。 そんな熱気で浮き足立ってしまう会場にいて、気が付いたことがありました。 地方の、もの作りの、もう後はない、という追い風が東京に集中しています。 「縁結びゾーン」「おくりものニッポン市」「ニッポンいいもの再発見」 更に、石川、高岡、京都など各地域の地場産品が、競って技とセンスを磨いてきました。   その中のこぢんまりしてコンセプトが明解で、製品の方向が絞られているきら星の幾つか。    


 刃物の街、岐阜県関市の「GO.TECH」毛抜きの新しい形「NOOK」「KIIR」   安全で痛みのすくないグッドデザインで年寄り臭い白眉を抜くのに最適と思い、  市販されていないプロ用をゲットしました。  福岡県みやま市。今では稀少な純国産玩具花火製造の「筒井時正玩具花火製造所」。  蕾・牡丹・松葉・散り菊と四つの花が花開く。  可憐ではかない線香花火がキチッと出来ている。  富山県高岡市の伝統技術を継承する金属着色工房「モメンタムファクトリー・Orii」。  碧海色、孔雀色、墨彩色、朧銀など、息を呑むほど美しい銅や真鍮の発色。  依頼された厨子の扉にも使用したことがあります。


これらの工房に共通しているのは、他に真似の出来ない技術、開発力があること。 展示してある製品の背景になっているそれらが、抜きんでているということ。 コンテンツやコンセプトを裏付けるコンテキストが確立しているように思われました。 一方、高度な伝統技術がありながら、デザイナーに頼りすぎなのでしょうか。 新製品が従来製品より魅力を感じられない地場産品も幾つかありました。 また、数年前は斬新なデザインで脚光を浴びていた工房が、 それに続く魅力的な製品が生まれないまま、 旧態然の製品が並んでいるブースもありました。


さて、我がブースはと振り返って・・・。 とにかく色々な業種の方と、様々な話をさせて戴きました。 中サイズの龕室仏壇タイプ、八角厨子、欅、島桑の小厨子タイプ。 Gマークのオープン型ZUSHI KASHIKO、そして手のひらに乗る「掌の厨子」。 伝統的な厨子からモダンなカタチまで、祈りのかたちが揃いました。 「こういう展開は仏壇業界にもない新しい祈りの世界で、これからの市場が望めますね。」 「御社の技術とセンスを生かして、オリジナルの厨子の製作を依頼したい。」 「入れ物と中身をドッキングさせる、コラボレーションを展開したい。」 前回を越える反響と成果が得られたように思えます。 これからお会いした方々と、地域を越えたネットワークを築いていく。 そんな期待を持って、ギフトショーからのステップに繋げたいと思っています。