娘の下宿は10年ひと昔。(静岡→松本ひとり旅)

静岡からふじかわ号あずさ号と乗り継いで、昼頃松本に降り立った。

娘が信州大学に通っていたため、何度も来た松本市に特別愛着を感じている。

さて、何処へ行こうか?

・・・と観光案内所でチラシを見ていたら目に着いたのが「松本民芸館」。

先ずはココで、名もなき職人達の美しいものを見てこよう。

 


  <美しいものが美しい> 民芸館創設者 丸山太郎

  

   ・・・・・その説明があって物を見るより

   無言で語りかけてくる物の美しさを感じる事の方が大切です。

   何時何処で何に使ったかということではなく

   その物の持つ美を直感で見て下さい。・・・・・

幾多の諸国民芸が展示されているけれど、

何故か李朝の器や家具や民画に目が釘付けになったしまう。

私にとっての直感の美とは、そう言うことか?

それとも、李朝という刷り込みがあるのか?

娘の学生時代に来た信州大学

そしてその思い出の下宿を見たくて、無料自転車を借り急坂を漕ぐこと30分。

汗ビッショリ。

10年前にお世話になった古い下宿は、人影もなく草が生い茂っていた。


夕食は、以前よく行った松本なじみのとんかつの店「カツ玄」で。

30年ほど前、義母が絶賛していた白い衣のとんかつ。

その時は並んで待つほどだったが、当夜は数人ひっそりでどうしたことだろう。

味と歯ごたえは以前と変わらなかったのに。


夜、ホテル近くの松本城では仲秋の名月(9/8)にちなんで「月見の宴」の催し。

月見櫓から聞こえる琴や雅楽の演奏に、コウロギが合唱して花を添えていた。