理想の住まい・旧横田家/長野編

長野市の周りには、小布施、須坂、信州中野など、魅力的な町が散在しますが、

真田家の城下町松代は特に好きで、今回も歩いて旧跡を巡りました。

ここ松代に旧横田家という重要文化財の建物があります。

松代藩真田家の家臣で、150石の禄を受けていた横田家の住居を公開しており、

1000坪の敷地には、寄棟造りで茅葺きの母屋や、表門、隠居屋、土蔵のほか、庭園や菜園なども

ほぼ完全なかたちで残っています。昔のままの風情のある母屋の縁側に腰掛けながら、

当時の中級武士の生活の様子に思いをはせることが出来ます。

私が旧横田家で特に気に入っているのが、隠居屋と菜園があること。同じ敷地内に祖父母の住まいを設けて

三世代が住み、菜園を耕し、ある程度の自給自足の生活をしていたようです。

また、母屋も客間こそ竿淵天井を設けてあるが、茶の間他は吹き抜けの簡素な造り。

エリート官僚に違いないけれど、今よりずっと質素な暮らしぶりが伺えます。

こういう暮らし方、現代の理想の住まいではありませんか。