巨大な地下室・象山地下壕/長野編
太平洋戦争末期、極秘裏に大本営、政府各省等を今の長野市松代に移すという
膨大な計画があったそうです。岩盤の固い象山に穴を開け、縦横碁盤の目にトンネルを掘り、
その中に皇族や政府要人を一時的に避難させるものです。
総延長約6km、床面積23.5㎡。入り口から500mまで公開されています。
ヘルメットをかぶり、カンテラに照らされたトンネルを進んでいくと、
50メートルごと左右に脇道がありますが、金網で閉ざされていて、その先は真っ暗です。
こんなところで地震があったら閉じ込められそう、今にも工事中に亡くなった人の霊が出て来そうで、
一人では絶対に奥まで行けないくらい怖い所です。
実際、延べ300万人の住民、朝鮮人が労働者として強制的に動員され、
1日3交代、徹夜で過酷な工事が行われて多くの犠牲者を出したそうです。
75%が出来上がっていましたが、終戦の日が来て工事は中止になりました。
戦時中は内地でもとんでもない無謀な事が行われていたんですね。
入り口には慰霊塔が設けられており、思わず手を合わせました。