知のバトル/映画「フロスト×ニクソン」
今年のG.Wはシネギャラリーでアカデミー賞3作品を見よう!
「スラムドッグ$ミリオネア」「ミルク」「フロスト×ニクソン」。
いずれ劣らぬ、映画的興奮を味わえそうな作品群。
しかし展示会開催中の身、結局「フロスト×ニクソン」だけに終わりそうです。

ウォーターゲート事件をうやむやにしたまま失脚したニクソン。
彼に真実を話させようと、俗番組人気司会者フロストがインタビューに挑む。
のっけからやくざな質問を浴びせるフロストに、
ニクソンは巧妙な話術で自分の正統性を演説しはじめる。
この機会にアメリカデビューをもくろむジャーナリストと、
失地挽回し、政界に返り咲こうとするポリティシャン。
限られた時間の中での知のバトルが、繰り広げられていきます。
完全に叩きのめすまでの、あの手この手の言葉の技に、字幕を追っかけて行くのがやっとです。
もう少し事前の情報があれば、このスリリングなドラマを堪能出来たでしょう。
う〜ん、正直ちょっと難しかった。
ポーカーカーフェースの裏に、したたかさとずるさともろさを併せ持つ、
ニクソンを演じたフランク・ランジェラが凄いです。
動じないニクソンにまとわりつく、フロスト役のマイケル・シーンの
チンピラジャーナリストのような演技も面白い。
それぞれのリングサイドのクルーも、丁寧に描かれています。
また、舞台裏で展開する根回し合戦も見物です。
ドキュメンタリーと、舞台劇を組み合わせたようなスタイル。
映画としては異色な作品で、もう一度見たくなりました。
(画像はチラシより借用しました。)