残された男たちは・・・

立春も過ぎたのに、真冬のような日々が続いた2月中旬。

先週は立て続けに、身近な人の2つの葬儀に参列することになりました。



亡くなった方は、共に主婦である女性。

片や、循環器系の出血で、片や、家庭内の不慮の事故で、

予期することも出来ず、まったくある日、突然に。

遺族は、身近な人に亡くなった事を知らせ、葬儀の準備をし、通夜、告別式と続く。

今では、葬儀業者が提供する形式にのっとって、淡々とこなしていくので、

あたふたとする間もなく、事が運ばれていく。

そして、一週間、もとの生活に戻って気付く。

一家のかなめとなっている主婦が、何の前触れもなく突然居なくなってしまった。

毎日サイクルとなって、続いていることがプッツリと切れている。

多くの事が、途中で寸断されており、放り出されたままになっている。

記憶の糸を辿って、あるいはまったく新しく学んで、もう一度やり直さなければならない。

特に男性の場合は、家事を女性に任せているケースが多いので、

何から手を付けて良いのか、途方に暮れてしまうのではないだろうか。

家の主(あるじ)たるもの、普段から家族とコミュニケーションを取って、

それぞれの役割を把握しておかないと、将来苦労をすることになる。

そして、家事は、仕事と同等に、自立して生きていくための重要な要素だと思う。

一人になっても、生活のクォリティを落とさないよう心掛ける事が必要だし、

それが、精神的な支えになると思う。

夫婦は寄り添いながらも、それぞれ前を向いて、自分の人生を生きていく。

残った者は、先立った人の分まで長生きするよう、パワーを持たなくては。

身近な死をきっかけに、あらためて、妻と語り合いました。