男の正装
男性の正装は、甚だやっかいな物です。
着物なら、紋付き、羽織、袴。
洋装なら、モーニング、タキシード。
でも、それらは滅多に着ることはないから、多くの人はあの、野暮ったい略礼服を着るのですよね。
お祝い事の時は白いネクタイ、不祝儀は黒のネクタイと替えるだけ。
考えただけでも、安易で洒落ごごろがないスタイルです。
ところが、昨年の9月、ギフトショーに行って、目が点になるブースに出会いました。
元々は京都で、喪服を作っていた着物やさん。
「和風スーツ」なるものを考案、紹介していました。
きものらしさを保ちながら、洋装感覚で気楽に着こなせるフォーマル・ウェア。
上着とパンツ、その上に羽織風ベスト。
中は白のワイシャツでも、ハイネックやTシャツでもOK。
履き物は草履、下駄はもちろん、革靴もピッタリ合います。
これなら、披露宴や、茶会、観劇のお出かけにたいへん重宝します。
また、不祝儀の席にも、僧侶のような雰囲気を漂わせます。
それに、私のような和家具の仕事に従事している者の装いにも役立ってくれそうです。
カタログを詳細に研究して、とうとう今年の2月のギフトショーで見本に購入することになりました。
作務衣や甚平は今ひとつ、着たいと思わないのですが、
「和風スーツ」は外出着として利用出来そうです。
価格もウール仕立ての三揃えで60,000円弱とリーズナブル。
スーツよりも格調の高い装いが楽しめます。
いいものを見つけました。
近々、祝い事の機会がありそうなので、これを着て出かけようかなあ。