静岡「職人」バンクの必要性

もう20年以上前から、静岡の職人バンクがあったらいいと思っていた。

県内のデザイナーの人的データをまとめた「静岡県デザイナーバンク」は今でも健在。

私たちがデザイン開発するときこの中のデザイナーの力がたいへん役立っている。

それと同じように、分業化を特徴とする静岡の地場産業界で、

様々な技術のスペシャリスト(職人)が底辺を支えていた。

目に見えない伝統技術は、親族や徒弟制度で脈々と伝えられてきた。

ただ、残念なことにグローバル化とデフレ経済により、

こうした優れた技術者の仕事が激減している。

せっかくの技術がその人だけで途絶えてしまう。

そういう危惧を随分前から感じていたところ、

最近「静岡職人めぐり」という、チラシマップを紹介された。



番町市民活動センターに席をおくNPO静大生の合作。

私の住んでいる番町地区を中心に、指物漆器・竹細工・ひな人形など

伝統技術保持者が紹介されている。

工房見学が可能なので、ぜひ訪れて職人の見事な技を堪能して頂きたい。

ただ、残念に思うのはここに登場する職人さんは著名なベテランばかり。

ものづくりの町・静岡の将来を背負って立つ、

感度の高い若手のクラフトマンの紹介も必要。

次回はぜひ、多くの日の当たっていない技術者をクローズアップしてほしい。