望まない戦争が何故起こったか/八月の砲声

6月29日(日)の静岡新聞朝刊<大自在>にサラエボで起きた

オーストリア皇太子暗殺事件の事が載っていた。

欧州全体が戦火になった第一次世界大戦

そのきっかけがちょうど100年前の1914年6月28日に起きた

この暗殺事件だったことは、歴史の教科書で教わって覚えている。

しかし、距離も時間も遙か遠いヨーロッパで起きたこの戦争の経緯が、

100年経った今、私たちの身近な状況にリンクしていることを知って

非情に怖ろしく思っている。

<大自在>に紹介のあったバーバラ・W・タックマン著「八月の砲声」は

誰も望まなかった戦争がどうして起こってしまい泥沼化していくのかについて、

第一次世界大戦事勃発(サラエボ事件)1ヶ月前後の戦況を記録した本だそうだ。


早速本屋へ行ってこの本を探したけれど、静岡の本屋には何処にも置いてなかった。

PCに戻ってグーグル検索を辿っていくと、この本を元にした記録映画があるらしい。

1964年にアメリカで製作され、日本語版もあり、ATGが配給したようだが、

むろん私は知らなかったし、見ていない。

更に検索を進めると、DVDももちろん日本語版もないけれど、 

全編ノーカット英語版が、youtubeの映像で見られると言う情報にたどり着いた。

 

 Yahoo映画 「八月の砲声」 bakenekoさんのレビュー 

 http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id18085/rid1/p1/s0/c1/


1964年アメリカ映画 The Guns of August(ネイサン・クロルl監督)

http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id18085/rid1/p1/s0/c1/

経済的に依存しあっていた国々が、

どの様な誤算と過信に基づいて戦争に突入していったか。

全ての国の指導者が異口同音に吐く“一度決定されたことは、変更してはなりません!”

が事態を雪だるま式に悪化させていく。

この映画は実際の歴史史料と映像を通して、

より明確に感覚的に戦争を起こすメカニズムを論証している。

私が最近疑問に思い、関心を持っていた事柄が

新聞の1記事からその紹介本に辿りつき、さらにネット検索を進めていく内に

100分ほどの映像でその答えが与えられそうになってきた。

6月最後の日曜日、仕事も忘れて、PCにへばり付いていたことで、

もやもやとした黒い霧が晴れていくような気分になった。