脱哲学!?/「悩む人 人生相談のフィロソフィー」高橋秀実著

あ〜面白かった。

高橋秀実( たかはしひでみね)著
「悩む人 人生相談のフィロソフィー」

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哲学はつまるところ処世術である。

ただこの人の場合ああせいこうせいではなく
人生相談(=哲学問題)の回答者(著者)としては
あれはしないこれもしない方が良いと言う結論である。.

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例えば哲学についての章 (第9章 哲学を拝む)
日本の哲学はもともと西洋哲学の翻訳である。
英語はすべて漢語に訳されていた。
無知の知」=知ったかぶりをしないこと
弁証法」=ああでもないこうでもないと考えると賢くなる
さらに哲学語をすべて名詞に統一した。
「○○とはなにか?」
だから余計に解りにくく偉そうなのだそうだ。

続いて女性についての章(第18章 さかしき女)
男は母(女性)から生まれたことを忘れている。
キリスト教の罪とは母から生まれた事。
男から生まれ直すために洗礼を受けてきた。
女性を影の存在にしたがる歴史のありようを見ればわかる。

 

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などなど・・・・・

哲学とは「philosophy」の翻訳である。
「philein」(愛する)+「Sophia」(知る)が語源で
人生において重要なのは、「愛し方を知る」ことで、
「知を愛したりする」と知ったかぶりに陥るだけである。

暑気払いに哲学っぽい本が読めたなんて
なんて素敵なことなんだろう。