本の事

1950年代の静高生を描いた小説/三木卓著「柴笛と地図」

今迄、あまり知らなかった作家「三木卓」 全く聞いたことがなかった小説「柴笛と地図」(集英社文庫) この物語が1951年から54年まで、静岡高校で過ごした主人公の 少年の思春期を描いた、氏の自伝的小説だったとは・・・。 当時静高(旧制静岡中学)は静岡…

中国へ行きたい!

正月三が日はいかがお過ごしだったでしょうか? 私は腰痛のためウォーキングが思うように出来ず、 もっぱらチャリで移動しました。 三日通い詰めたのは、静岡駅前の本屋「戸田書店」の二階。 静かな環境で本が選べるここは、私の大のお気に入りの場所。 そこ…

五月晴れの一日、登録有形文化財「鈴木邸」を訪問

真夏の日差し溢れる、五月最後の土曜日(5/30)。 安倍川を溯った中ノ郷にある、登録有形文化財「鈴木邸」に行ってきました。 邸内では、ご近所の方が育てた絢爛たるさつきの盆栽がならび、 色とりどりの花がお客様の目を楽しませてくれます。 ちょうど昼食…

朝日新聞連載、漱石の「こころ」を読んで。

この4月から9月まで、朝日新聞に夏目漱石の「こころ」が連載されました。 「こころ」は高校の時、現代国語の教科書に出ていました。 それから青年時代に再び岩波文庫で読んだ記憶があります。 そして今回、新聞連載小説として新たなかたちで読み返しました。…

話題の発言に被るメンズセクシャリティの本/森岡正博「感じない男」

某氏の慰安婦問題発言を新聞で読んでいるとき、 はっと思い出した本があります。 氏と対極的な草食系男性を自認する人が書いた本です。 以前ちくま新書から出ていましたが品切れとなり、 最近、ちくま文庫から再刊されました。 実にタイムリーです。 力で押…

カズオ・イシグロ著「日の名残り」を読む。

前から読みたかった、カズオ・イシグロの本を読み始めた。 「日の名残り」Remains of the day 何と素晴らしいタイトルだろう。 1993年のイギリス映画「日の名残り」を見たのが、 カズオ・イシグロを知るきっかけとなった。 静岡七間町に静活映画街があり、そ…

そうだよなvsほんまかいな/近藤誠氏・医療の本

近藤誠氏の本「医者に殺されない47の心得」がベストセラーになっている。 慶應義塾大学医学部放射線科講師、現代の医学に対して様々な本を書いている。 氏が最初に有名になった本「患者よ、がんと闘うな」を、ずいぶん昔読んだ。 抗がん剤は90%のがんに無…

掌中の佳きもの in 家庭画報

家庭画報セレクション「2012秋」号が届きました。 心温もる秀逸品をあつめた通販カタログコレクションです。 この号の特集に「掌中の佳きもの」というタイトルで、 両手のひらにおさまる”小さきな美しいもの”の特集があります。 そのなかで、弊社吉蔵の「掌…

「ヒトラーのウィーン」 by 中島義道

哲学者中島義道氏。 私は一人の作家としては、多分氏の本を一番多く読んでいると思う。 と言っても哲学関連書は結構難しいので、 もっぱら世の中の迷惑事や人生での悩み事を綴ったエッセー的な著書がほとんど。 ご興味があったら、初期の2作を読んでみて下さ…

Wonderful Present from England

連休の後半がスタート。 初日は雨模様ですっきりしませんが、 鬱陶しさを吹き飛ばす素晴らしい本を頂きました。 タイトルは「THE MATERIAL CULTURE OF MULBERRY TREES」 この本がイギリスから届きました。 著者は、リバプール在住の教授B氏。 装丁のしっか…

相逢不相識 共語不知名

妻が、娘の誕生日のために買った本を、私が読む。 禅語 【石井ゆかり・文 井上博道・写真】 「禅語」とは、茶室の掛け軸に書かれるような、仏教の名句や中国の詩句の総称、とある。 人気占い師「石井ゆかり」さんが解説し、写真家「井上博道」さんが美しい風…

興味から恐怖へ/佐々木尚俊著「キュレーションの時代」

こういう事、「天啓」って言うんでしょうか。 まあ、そんな大げさなことではないのですが、 新書「キュレーションの時代」との出会いは、そんなようなものでした。 2月12日、朝日新聞の朝刊、書籍の広告欄。 「キュレーションの時代」「つながり」の情報革命…

11月はじっくり文芸本を/辻邦生著「西行花伝」

いつの間にかすっかり秋も深まり、もう今年もあと2ヶ月。 9月の猛烈な残暑の中、展示会にハシゴをかけて、 駆け回っていたのも、遠い昔のよう。 11月の朝の冷えた空気に、ようやくゆとりを取り戻したこの頃。 そういえば今、まさに読書週間。 なにか急に、…

コミュニケーション本来のすがた/内田樹著「街場のメディア論」

内田バブルという言葉があるほど人気の、内田樹神戸女子学院教授。 だいぶ前に、氏の初期の本「ためらいの倫理学」という本を読んだけれど、 少々難しいというか、どちらかというと読みにくい本だった記憶がある。 さて、今回の話題の本「街場のメディア論」…

FP「すろーらいふ」最新号で「吉蔵」の工房ごあんな〜い♪

風薫る五月も間近。 茶問屋がならぶ、茶町界隈も新茶の商いで活気づいています。 江戸時代から職人の町であった、番町地区 (茶町・錦町・葵町・研屋町etc.) そして、私が毎日暮らしている住吉町。 フリーペーパー「すろーらいふ」5月号は、お茶の季節に相応…

十人十色というけれど・・・

私の母校であった一番町小学校が生まれ変わった「番町活動センター」。 先日、町内の会合で行ったら、フリーペーパー「十人十色」が置いてありました。 団塊「輝く世代のアクティライフマガジン」というコピー。 退職して、新たな人生を輝かしいものにしてい…

できる社長はネットで売らない

Movable Typeについて、検索していたら、 経営者向けホームページ解説書「できる社長はネットで売らない」 という、意味深長のタイトルの本に出会った。 「できる社長はネットで売らない」 WEBマーケティング総合研究所・吉本俊宏 著 (日経BP社・¥1600) …

爆笑!カスタマーブックレビュー

時々読む、興味ある本の、Amazonカスタマーブックレビュー。 たとえば、ビジネス界の勝ち組として、話題の人。 ユニクロ「柳井正」氏と、カツマー「勝間和代」氏の本の場合。 ★★★★☆以上、すべての本で評価の高い柳井氏。 ★★★☆☆以下、ばらつきはありますが、…

TVTaro 買うのやめました。

手軽な映画レビューと、1か月のTVエアチェック案内。 TVTaro は、私のミーハー情報誌として、10年以上購読してきました。 しかし、この12月号で、買うことをやめました。 なぜならば、ただ一言「気持ちが悪くなった」から。 テレビファン以上に映画ファン向…

ウィーンを読む

「アーツ&クラフツ展」を見た頃から、ロンドン(倫敦)かウィーン(維納)に行ってみたくなった。 特に、ウィーンには、私の好きな音楽や、興味ある世紀末芸術がある。 いろいろ資料を集めて、ウィーンについて検索してみた。 まず、ウィーンに行くための旅…

また会える日まで「Esquire」

相次ぐ雑誌の休刊のなか、一時夢中になった雑誌「Esquire」も、この「7月号」で最後になった。 休刊の裏事情は、eしずおかブログ社長さんのブログを読んでいただくとして、 私はこの雑誌の思い出を少しばかり書いてみたい。 お金持ちで、教養があり、オシャ…

並行読書の面白さ

読む読まないにかかわらず、本は手許から離せない活字中毒の私。 今日も数冊の本を並行して読んでいます。 並行読書が顕著になったのは、ブログを始めたからでしょう。 ブログはじっくり考えて書いているのですが、読書はますます小間切れに。 そんな落ち着…

いやらしい(言い回しの)本

毎月1回、日曜日の朝日新聞第一面にこの本の広告があります。 何年も同じ、全く変わらない広告です。 神崎隆洋著「いい家は無垢の木と漆喰で建てる」(ダイヤモンド社) これもまた、いやらしいほど、読者の関心の壺を心得たタイトルです。 もう第19版に増…

関保雄著「江戸指物」/貴重な和家具の本(2)

「 木の温もりと手の温もりの出会い。 江戸指物 ー それは 東京下町の生活に根ざした 何よりも職人たちの”手”による 木工和家具類である 」 関 保雄著「江戸指物 ー 下町職人の粋と意気」(淡交社)・・・帯の紹介文より 著者の関保雄さんは上野池之端の和家…

小泉和子著「室内の家具の歴史」/貴重な和家具の本(1)

「 日本の家には家具がない・・・。 幕末に来日した欧米人は一様に驚いた。 なぜ伝統的日本家屋には家具が少なかったのか。 日本人はどのように暮らしてきたか。 豊富な図版と写真を基にした緻密な考察で日本の家具文化の変遷を追う。」 小泉和子著「室内の家…

ま〜たぁ 芥川賞

またしても、芥川賞、直木賞が発表されました。 芥川賞は初の中国人の受賞とか。 この賞、いつも大新聞にデカデカと発表されます。 年二回(も!)、新人作家の登竜門だそうです。 でもね。これって要するに出版会社が販売促進のために勝手に作った賞なんでし…