本の事

歌人、小佐野弾氏の自伝的小説「僕は失くした恋しか歌えない」 読了

歌人、小佐野弾氏の自伝的小説「僕は失くした恋しか歌えない」 読了。 大伯父を国際興業グループの小佐野賢治氏にもつハイパーセレブ系の最高級の親ガチャ。 子供の時からボディガードが見守っていたという皇族並みの生活。 小説は主人公が母と兄が持つ会社…

中島岳志著「思いがけず利他」 読了

中島岳志著「思いがけず利他」 読了。 横断歩道を渡ろうと待つする小学生。 私は車を止めて渡り終わるのを待つ。 小学生は頭を下げて渡っていく。 段差で転んでしまった私に 「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれる若者。 起き上がって「大丈夫です、ありがと…

清田隆之著「自慢話でも武勇伝でもない『一般男性』の話から見えた生きづらさと男らしさのこと」 読了。

清田隆之著「自慢話でも武勇伝でもない『一般男性』の話から見えた生きづらさと男らしさのこと」 読了。 この長たらしいタイトルの本。 「一般男子」でくくられる、「健康で、仕事あり、異性愛者」いわゆるマジョリティ10人の、建前の世界では話さない、家庭…

今年見た映画14本

今年観た映画は14本。 20本が目標だから少ない。 「きみが死んだあとで」「ONODA1万夜越えて」など観たかったけれど見逃した映画もある。 燃ゆる女の肖像 あのこは貴族 天国に違いない すばらしき世界 シカゴ7裁判 ノマランド 街の上で アメリカンユートピ…

「カラマーゾフの兄弟」をもう一度読みたい。

朝日新聞12月28日朝刊「天声人語」にドストエフスキーと「カラマーゾフの兄弟」の事が出ていた。 世の中には二種類の人間がいる。『カラマーゾフの兄弟』を読破したことがある人と、読破したことのない人だ。」 ・・・そう書くのは村上春樹さん。 私は学生の…

今年(最後まで)読んだ本

コロナでステイホームと言うこともあってか 結構本を読んだような気がしたので、振り返ってみた。 今年「最後まで読み通した」本。 ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー (プレディ みかこ) 漂流老人ホームレス社会 (森川すいめい) 方丈記 (鴨長明…

歌集「滑走路」を読む。

歌集「滑走路」 萩原慎一郎 著 この本、だいぶ前に図書館で借りて読みました。 また、10/3朝日新聞夕刊の一面に紹介されていました。 歌集としては俵万智の「サラダ記念日」以来の 3万部を越すベストセラーとなっているそうです。 この度、文庫化されたので…

連休中、”STAY HOME ” でじっくり読んだ本

5月の連休のしばらく前、コロナの影響下”STAY HOME”が推奨される中、何年か振りに静岡県立図書館へ行ってきました。桜が終わり、新緑が美しい谷田の丘陵にある静かな図書館と県立美術館。残念ながら「きたれ!バウハウス」の企画展が開催中の美術館は休館中…

初めて神田古本まつりへ行った、

東名バスで東京へ。「神田古本まつり」を初めて見物。60回も続いているそうだけれど学生時代は全然知らなかった。楽しみ! 神保町はカレーの街。有名なボンティは以前行ったので今回はスマトラカレーの共栄堂でランチ。辛!それにしてもボンティの方の列!1…

鈴木邸・秋の探書会

連休の最終日は「鈴木邸・秋の探書会」に行ってきました。午前中の鈴木家当主のトークを聞きに行ったのですが、あまりに楽しくて、長居をしてしまった。加えて会場ではAさんSさんと二人も知人と遭遇した後おしゃべりに熱中してお昼も過ぎて、次の回の始ま…

続けて高橋秀美の処女作「ゴングまであと30秒」を読む。

内容のユニークさと文章のうまさで 暑さを吹き飛ばしてくれた 高橋秀実著「悩む人・人生相談のフィロソフィー」 続けて氏の処女作「ゴングまで30秒」を読む。 スポーツ音痴の私としてはボクシングは遥か彼方の世界。 しかしうらぶれたボクシングジムに集う会…

脱哲学!?/「悩む人 人生相談のフィロソフィー」高橋秀実著

あ〜面白かった。高橋秀実( たかはしひでみね)著「悩む人 人生相談のフィロソフィー」 哲学はつまるところ処世術である。ただこの人の場合ああせいこうせいではなく人生相談(=哲学問題)の回答者(著者)としてはあれはしないこれもしない方が良いと言う結論で…

1950年代の静高生を描いた小説/三木卓著「柴笛と地図」

今迄、あまり知らなかった作家「三木卓」 全く聞いたことがなかった小説「柴笛と地図」(集英社文庫) この物語が1951年から54年まで、静岡高校で過ごした主人公の 少年の思春期を描いた、氏の自伝的小説だったとは・・・。 当時静高(旧制静岡中学)は静岡…

中国へ行きたい!

正月三が日はいかがお過ごしだったでしょうか? 私は腰痛のためウォーキングが思うように出来ず、 もっぱらチャリで移動しました。 三日通い詰めたのは、静岡駅前の本屋「戸田書店」の二階。 静かな環境で本が選べるここは、私の大のお気に入りの場所。 そこ…

五月晴れの一日、登録有形文化財「鈴木邸」を訪問

真夏の日差し溢れる、五月最後の土曜日(5/30)。 安倍川を溯った中ノ郷にある、登録有形文化財「鈴木邸」に行ってきました。 邸内では、ご近所の方が育てた絢爛たるさつきの盆栽がならび、 色とりどりの花がお客様の目を楽しませてくれます。 ちょうど昼食…

朝日新聞連載、漱石の「こころ」を読んで。

この4月から9月まで、朝日新聞に夏目漱石の「こころ」が連載されました。 「こころ」は高校の時、現代国語の教科書に出ていました。 それから青年時代に再び岩波文庫で読んだ記憶があります。 そして今回、新聞連載小説として新たなかたちで読み返しました。…

話題の発言に被るメンズセクシャリティの本/森岡正博「感じない男」

某氏の慰安婦問題発言を新聞で読んでいるとき、 はっと思い出した本があります。 氏と対極的な草食系男性を自認する人が書いた本です。 以前ちくま新書から出ていましたが品切れとなり、 最近、ちくま文庫から再刊されました。 実にタイムリーです。 力で押…

カズオ・イシグロ著「日の名残り」を読む。

前から読みたかった、カズオ・イシグロの本を読み始めた。 「日の名残り」Remains of the day 何と素晴らしいタイトルだろう。 1993年のイギリス映画「日の名残り」を見たのが、 カズオ・イシグロを知るきっかけとなった。 静岡七間町に静活映画街があり、そ…

そうだよなvsほんまかいな/近藤誠氏・医療の本

近藤誠氏の本「医者に殺されない47の心得」がベストセラーになっている。 慶應義塾大学医学部放射線科講師、現代の医学に対して様々な本を書いている。 氏が最初に有名になった本「患者よ、がんと闘うな」を、ずいぶん昔読んだ。 抗がん剤は90%のがんに無…

掌中の佳きもの in 家庭画報

家庭画報セレクション「2012秋」号が届きました。 心温もる秀逸品をあつめた通販カタログコレクションです。 この号の特集に「掌中の佳きもの」というタイトルで、 両手のひらにおさまる”小さきな美しいもの”の特集があります。 そのなかで、弊社吉蔵の「掌…

「ヒトラーのウィーン」 by 中島義道

哲学者中島義道氏。 私は一人の作家としては、多分氏の本を一番多く読んでいると思う。 と言っても哲学関連書は結構難しいので、 もっぱら世の中の迷惑事や人生での悩み事を綴ったエッセー的な著書がほとんど。 ご興味があったら、初期の2作を読んでみて下さ…

Wonderful Present from England

連休の後半がスタート。 初日は雨模様ですっきりしませんが、 鬱陶しさを吹き飛ばす素晴らしい本を頂きました。 タイトルは「THE MATERIAL CULTURE OF MULBERRY TREES」 この本がイギリスから届きました。 著者は、リバプール在住の教授B氏。 装丁のしっか…

相逢不相識 共語不知名

妻が、娘の誕生日のために買った本を、私が読む。 禅語 【石井ゆかり・文 井上博道・写真】 「禅語」とは、茶室の掛け軸に書かれるような、仏教の名句や中国の詩句の総称、とある。 人気占い師「石井ゆかり」さんが解説し、写真家「井上博道」さんが美しい風…

興味から恐怖へ/佐々木尚俊著「キュレーションの時代」

こういう事、「天啓」って言うんでしょうか。 まあ、そんな大げさなことではないのですが、 新書「キュレーションの時代」との出会いは、そんなようなものでした。 2月12日、朝日新聞の朝刊、書籍の広告欄。 「キュレーションの時代」「つながり」の情報革命…

11月はじっくり文芸本を/辻邦生著「西行花伝」

いつの間にかすっかり秋も深まり、もう今年もあと2ヶ月。 9月の猛烈な残暑の中、展示会にハシゴをかけて、 駆け回っていたのも、遠い昔のよう。 11月の朝の冷えた空気に、ようやくゆとりを取り戻したこの頃。 そういえば今、まさに読書週間。 なにか急に、…

コミュニケーション本来のすがた/内田樹著「街場のメディア論」

内田バブルという言葉があるほど人気の、内田樹神戸女子学院教授。 だいぶ前に、氏の初期の本「ためらいの倫理学」という本を読んだけれど、 少々難しいというか、どちらかというと読みにくい本だった記憶がある。 さて、今回の話題の本「街場のメディア論」…

FP「すろーらいふ」最新号で「吉蔵」の工房ごあんな〜い♪

風薫る五月も間近。 茶問屋がならぶ、茶町界隈も新茶の商いで活気づいています。 江戸時代から職人の町であった、番町地区 (茶町・錦町・葵町・研屋町etc.) そして、私が毎日暮らしている住吉町。 フリーペーパー「すろーらいふ」5月号は、お茶の季節に相応…

十人十色というけれど・・・

私の母校であった一番町小学校が生まれ変わった「番町活動センター」。 先日、町内の会合で行ったら、フリーペーパー「十人十色」が置いてありました。 団塊「輝く世代のアクティライフマガジン」というコピー。 退職して、新たな人生を輝かしいものにしてい…

できる社長はネットで売らない

Movable Typeについて、検索していたら、 経営者向けホームページ解説書「できる社長はネットで売らない」 という、意味深長のタイトルの本に出会った。 「できる社長はネットで売らない」 WEBマーケティング総合研究所・吉本俊宏 著 (日経BP社・¥1600) …

爆笑!カスタマーブックレビュー

時々読む、興味ある本の、Amazonカスタマーブックレビュー。 たとえば、ビジネス界の勝ち組として、話題の人。 ユニクロ「柳井正」氏と、カツマー「勝間和代」氏の本の場合。 ★★★★☆以上、すべての本で評価の高い柳井氏。 ★★★☆☆以下、ばらつきはありますが、…