家具屋が買った椅子(2)
この椅子、名作椅子に入るかもしれない。
買った当時、私が知らなかっただけで、超有名な椅子なんですよね。
今でこそ、外国で活躍する日本人デザイナーは珍しくありませんが、
なんと1960年代にイタリアに渡り、そこで家具製造者ディノ・ガヴィーナの会社と契約し、
注目された日本人デザイナーが高浜和秀氏。
彼が手がけたの鉄筋シリーズの中の一作がこの「GAYA」。
生まれ育った日本の文化とデザイナーとの交流で身につけた
イタリアの文化がミックスされたデザイン。
プラスチックやポリウレタンなどの新素材を多用した
ポップなデザインが数多く発表された60年代。
69年発表の「GAYA」は、そのストイックでミニマムなデザインゆえに
同時代の椅子とは一線を画しています。
「JNDプロダクトエピソードより」
ほかに「TURU 」「SAGI」「LIJN」など、同じくスチールロット棒を使用した椅子シリーズがあり、
ともに端正で柔和なデザインはネーミングにふさわしい日本の美を感じさせてくれます。
特に「GAYA]は、円筒形のユニークなフォルムと
浅葱色のレザーがマッチングし、私のお気に入りです。
とかく木の家具に囲まれていると、こういう軽快な椅子がとても新鮮に感じられるものですね。