橋本治が気になる。

橋本治が亡くなった。
私と同世代の享年70歳。

彼の登場は何といってもあの刺激的な、東大駒場祭のポスター。
「止めてくれるなおっかさん、背中の銀杏が泣いている・・・」
が鮮烈なデビューだった。

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それから小説からエッセイ、古典文学の現代語訳と膨大な数の本を出し続けた。
まさに団塊世代の代表的異才である。

でも、天才は早死にするのことわざどおり、
古希の、今ではまだまだ油ぎっている時期にあの世に行ってしまった。

氏の本は凡人の私には極端というか難解というか、
なかなか馴染めなかったのであまり読んでいない。
「蓮と刀」「わからないという方法」くらいかな。

「蓮と刀」も有名な日本文化論「菊と刀」(ルース・ベネディクト
のタイトルをもじったのか、過激な日本男性文化論になっていて、
途中までしか読んでいない。
本当は「桃尻娘」も【窯変源氏物語』も「貧乏は正しい!」も
読みたかったけれど、スルーしてしまった。

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氏が亡くなった時、何故か喪失感を感じてしまい、
静岡駅前の戸田書店へ行って氏の本を探したけれど、
数々あった著書のほとんどが在庫なし。
もう、彼は過去の人になったのか、団塊は忘れ去られたのか。
あ~あ、昭和は遠くなりにけり・・・。

橋本治のようなリベラルに生きてきた人こそ
もっともっと活躍してほしかったと思っている。
ご冥福を祈ります。

また、氏の作品をこれから注目して読みたいと思っています。