歯ごたえと噛み心地(2)/愛宕下羊羹

「とらやの羊羹」は超有名ですが、全国各地にも素朴で絶品の羊羹はたくさんあります。

下諏訪「新鶴本店」の塩ようかん、日光「三ッ山羊羹本舗」の水ようかん、などなど。

静岡では、「秋葉山の大祭」の時だけ作る、清水「栗田みのや」の蒸し羊羹。

そして、大須賀町の「愛宕下羊羹」の練り羊羹



先日、妻がグループで大須賀町の「ちっちゃな文化祭」ツアーに参加しました。

もちろん「おみやげは愛宕下羊羹だよ。」

到着して、すぐ昼食と大須賀町の説明会が予定されていたそうです。

しかし、律儀な(というか事情を知っている)妻は食事前に、愛宕下羊羹まで駆けていきました。

無事、羊羹をゲット。

一方、食事が終わってからゆっくりおみやげを、と思っていた人たちが午後に店に行ったら、

もう閉まっていて、残念ながら羊羹を買うことが出来なかったようです。

やっぱり・・・。

まあ、わかっている人は予約、という手を使うそうですけどね。

さて、大須賀町の名物「愛宕下羊羹」。

栗羊羹、宇治茶羊羹、季節限定の白柚羊羹など、いろいろありますが、基本は小豆羊羹と白羊羹でしょう。

私はいんげん豆をゆっくり火に掛け煉った、白羊羹のあっさり味が好みです。

材料の良し悪しはもちろんですが、甘味をどう加減するかが鍵。

この地には「横須賀しろ」という良質の砂糖がありますが、それと関係するのでしょうか。



この羊羹、味もさることながら、噛み心地が素晴らしい。

噛むほどに、甘さから離れて、小豆やインゲン豆の味が見えてきます。

堅いから茶菓子にはちょっと、と言う声も聞こえますが、この歯ごたえこそ愛宕下羊羹の命でしょう。