この一曲をとことん語る・・・ラベル作曲舞踏詩「ラ・ヴァルス」

クラシック音楽は高校時代にブラスバンド部へ

入っていた頃から好きだった。

今は妻の影響でもっばら邦楽を聞く機会が多いが、

半年ほど前、facebookで静岡AOIの講堂で行われる

クラシック愛好者サークルを知り、覗いてみた。

 
「この一曲をとことん語る」というタイトルで、

参加者が交代で自分の好きな曲を解説する会。

 ブルックナー交響曲第6番、

 マーラー交響曲第9番

 ムソルグスーの管弦楽組曲展覧会の絵」 etc.

を聞いた後、順番が回って今月は私が発表する。

 

私が取り上げたのは、以前コンサートで聞いて、

ワインを飲んで酔ってしまったようになった

魅惑のワルツ、ラベル作曲舞踏詩「ラ・ヴァルス」。

 

f:id:kittsan:20210129142715j:plain

 

「渦巻く雲の中から、ワルツを踊る男女がかすかに

 浮かび上がって来よう。雲が次第に晴れ上 がる。

 と、A部において、渦巻く群集で埋め尽くされた

 ダンス会場が現れ、その光景が少し ずつ描かれていく。

 B部のフォルティッシモでシャンデリアの光がさんざめく。

 1855年 ごろのオーストリア宮廷が舞台である。 」

 (ラベルの解説より)

 

一曲12分ほどの小品なので、今回はオーケストラ版、

ロピアノ版、2つのためのピアノ版

の3枚のCDを取り上げて聞いてもらった。

私のクラシック音楽遍歴を紹介をした後、3つのCDを聞く。

 

f:id:kittsan:20210129142808j:plain

まずは、オーケストラ版

ピエール・ブーレーズ指揮 ベルリン・フィルハーモニー

ゆったりしたテンポでワルツの創世期から爛熟した後、

なだれ落ちるように終わるまで、端正な絵画の様な演奏。

 

f:id:kittsan:20210129142855j:plain

 続いて、ソロピアノ版

ユジャ・ワン ピアノ演奏

中国の物凄いテックニックを持つ若手女性ピアニスト。

この超難曲を完璧に弾きって、唖然とさせる。

実力派ピアニストはこの曲を弾きたがるらしい。

 

f:id:kittsan:20210129142911j:plain

 最後は、デュオ、2台のピアノ版

大好きなマルタ・アルゲリッチとネルソン・フレイレの演奏。

急緩自在、天衣無縫なアルゲリッチに懸命に着いてくる

フレイレとのスリリングな演奏。

ワルツは色気がなくっちゃと語っているよう。

 

聞いた後、残り30分で参加者から感想を聞くのだけれど、

この会は音楽関係のプロも多く、専門的な話もどっさり聞けた。

 

それにしても音の美食を堪能した素晴らしいひとときでした。

来月が楽しみです。