夢幻能が新しく蘇ったSPACの「オセロー」を観て。

シェイクスピア原作のオセロを夢幻能というスタイルで
SPACが公演した舞台を楽しみました。
能舞台のような装置、さらに
デスデモーナを主人公にした斬新な解釈の演劇でした。


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能の形式で言うと、
 シテ  「デスデモーナ」
 ワキ  「旅の僧」
 シテツレ「3人の女」

主人公のオセロやイヤーゴ、キャシオーetcは
能では中入り後の狂言が物語を説明する場面に、
寸劇のような形でそれぞれ俳優が演じる。

後場は旅の僧の夢の中に
デスデモーナの霊が現れ、
オセロと自分の最後を語る。

能にはよくある一人二役形式だが、
ここでもデスデモーナであるシテが
小道具を使ってオセロをも演じる。

囃子方も笛と打楽器(この場合、鼓はなくパーカッション)で
ワキツレの女優さんが加わる。

オセロのストーリーは知っているので、
むしろ能と現代演劇との絡め方がどうなっているのか。
そんなことばかり気になって、
能に詳しい妻に、いろいろ確認してしまった。

 

疑問?
 1 .能舞台の背面にある「松」をどうとらえたのか?
 2 ワキ(男の僧)を女優さんが演じたのはなぜか?

 

能ではないから大したことではないかもしれないが、
演劇素人としては少々気になったところ。
パンフレットにも触れてなかったので、聞いてみたい。