歌人、小佐野弾氏の自伝的小説「僕は失くした恋しか歌えない」
読了。
子供の時から
ボディガードが見守っていたという皇族並みの生活。
小説は主人公が母と兄が持つ会社の株と経営権を奪われて、
それがきっかけで台湾に移住し起業するまでを描いている。
子供の頃から悩んだ性のこと、離婚した父に代わって起業家として生きる母との葛藤のこと。
性と母(小佐野家)との間でメチャクチャになっていた青春時代のこと。
物語の間にその時の気持ちを表した短歌を挟み、ナイーブな文章で一気に読ませる。
朝日新聞のコラム「たわわ台湾」や歌集「ホスト万葉集」の編集者として名前は知っていたけれど、この小説を読んで、俄然氏に興味が湧いた。