New!ビスケットキングへ 行ってきました。

嘗て、我が町番町地区(研屋町)にあった静岡一美味しい

ケーキ屋さんと評判の、知る人ぞ知る「ビスケットキング」。

2011年に店を閉じた後、半年後藤枝でオープンの予定、と聞いた。

しかしず〜と店は始まらず、最近までオーナーの動向も分からなかった。

 

それが2ヶ月程前、閉じた店の近くの家具屋の息子さんが、

「ビスケットキングいよいよ藤枝で店を開けるそうだよ。」

そんな噂を聞いてからしばらしくて、私のブログにコメントがあった。

 

「ビスケットキングが藤枝田沼にオープンしましたよ。」

藤枝の<名も無い通りすがりさん>紹介の静岡新聞の記事にも

日本料理家が独自のサンドイッチを出す店として紹介してあった。

 

(Kittsan流) また会う日まで! 我が街の「ビスケットキング」

http://kittsan.eshizuoka.jp/e783186.html

(こだわりサンド発売 藤枝の日本料理研究家が考案)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161105-00000021-at_s-l22

 

 

そこで、私は早速藤枝へ行ったついでに寄ってみました。

煉瓦の壁と木戸に覆われ中が見えない以前の店と打って変わって、

全面ガラス張り、すぐケーキ屋さんと分かる店構え。

 


こざっぱりした白衣とキャップで忙しく店内を切り盛りしている女性に

ショーケースにあるケーキをオーダーした。

そして「北村さん(オーナー)はいますか?」と尋ねた。

女性はキョトンとした顔をして、

「私ですけれど・・・。」

「えぇっ?、随分若くなっちゃって、分からなかった。」

「あの頃は生活苦で、ひどい顔してたんですよ・ ・ ・。」

笑って答えてくれた後は、色々思い出話に花が咲きました。

 

 

さて、買ってきたケーキはモンブラン、レモンタルト、クラシックショコラ、

それにシュークリームとアップルパイ。

 

モンブランを一口食べてすぐ分かった。

紛れもなくあの、ビスケットキングの味。

締めるところは締め、まろやかな所はあくまでもスウィートに。

硬めの台の上に、とろける程のマロン入りのクリームの糸。

見た目はトッピングも少なく、無愛想な位の姿だけれど、

レモンを隠し味にして、舌に残らない甘みは

まさに大人の為のケーキの再会でした。

 

藤枝のビスケットキングでは、友人の西堀さんの作るサンドイッチも

欲しかったけれど、それは売り切れ。

「静岡のお客さんがよく来てくれるんですよ。」

10月27日にオープンしたばかりでまだ藤枝では馴染みが少ないようだけれど、

その内行列が出来る様になるのでは、

と、ちょっと心配な新しいビスケットキングでした。

 

Biscuit King (ビスケットキング)

藤枝市田沼1-26-26 B アイランド 1FB

TEL 045-637-2010

10時~19時 月曜定休

ピアノコンサートで三つの有りえないハプニング

久し振りに妻とピアノのデュオリサイタルに行った。

会場は50人ぐらいのホールで、ピアノを囲むアットホームな雰囲気。

曲目はドビュッシーからストラビンスキーまで、

近代から現代への私のお気に入りの曲が揃っていた。

 

開演時間になって演奏者が入場すると同時に

ポポポポポ、ピピピピピッと、何処からか電子音が・・・。

「携帯の電源はお切り下さい。」のアナウンスがあったが鳴り止まない。

誰だろう?と思っている内に、はっと妻が私のバックを開けた。

あらら、そこで私のiPadが鳴っているではありませんか。

どうも誰かがFaceTimeで呼んだような形跡があった。

携帯も切ったのに、iPadから音が漏れたのは初めて。

不覚でした、ゴメンナイサイ。

 

 前半最後の曲は私の大好きなラベル。

彼のえも言われない美しいピアノ曲マ・メール・ロア」が終わりに近づいた頃、

斜め前方のご婦人が突然倒れかかる。

とっさに隣と後ろの男性が、椅子ごと抱えて場外へ連れて行った。

ざわざわしたけれど演奏はそのまま続けらて、私も曲が終わった後すぐ場外へ。

「大丈夫ですか?」

場合によっては心臓マッサージを必要になると思ったけれど、

幸い御婦人は意識を取り戻していて、ホッとした。

 

 さて、一服して後半は大曲ストラビンスキーの「春の祭典」。

ピアノ連弾の為、2人のピアニストの指が交差し、何とも忙しい。

加えて楽譜めくりの担当者もいて、ピアニストが頷くとパッとページをめくっていく。

そのタイミングのいいこと。

不協和音に溢れ、演奏も終盤に差し掛かった時、演奏が突然止まった。

なんと、楽譜が倒れてどのページか解らなくなってしまったのだ。

ページを戻し、奏者が 「ここから。」と示して再びピアノが鳴り出した。

それから演奏は最後に向かって興奮のるつぼ化し、

演奏者も観客も一体となり、このハチャメチャ難曲の「春の祭典」にどっぷり浸っていった。

 

 慌ただしくも二度と味わうことが無いだろう三つのハプニング。

いやいや演奏がどうのこうのと言う以上に

珍しい出来事で十分楽しませて頂いたコンサートでした。

萩と秋明菊と彼岸花

9月に入ってから不順な天気が続いています。

 

だいぶ前、私が顔に帯状疱疹が出来て入院したのもこの頃、

今年は妻が初旬から熱が出たり引っ込んだりするので、

病院に行ったら軽い肺炎だったりして。

 

 

そんなこんなで、連休は家事に追いまくられています。

三度三度の食事の支度、洗濯機を回して物干しに行き、

ついでに金魚の水を替えたり、台所をかたづけ、風呂の掃除をしたり・・・。

 

朝のウォーキングとストレッチも忘れがちで、

腰の痛みも少しも衰えず・・・。

ノートが斜めに置いてあるだけで気になる几帳面な私が、

時々どうでもよくなれ、とふてくされ気味な毎日。

 

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それでも、ごみ収集所に咲く白い彼岸花

今年もつぼみが膨らんできました。

また、家の玄関の猫額の庭には、秋明菊の花が一輪。

そして、ご近所の庭園の垣根から溢れ出る枝の、

満開の萩の花が風に揺られて、こぼれ落ちている風景。

秋には秋の、可憐ではかない日本の花があちこちに咲いています。

 

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蒸し暑かったり涼しかったり、重陽の9月は何とも曖昧な季節。

夏掛け一つでは寒くなってきた今日この頃。

忙しさに紛れて、キチンと生活を立てていないと、

私にもウイルスが忍び寄って来そうで、ご用心ご用心。

世の中はまずは自分の為にあり/映画「ブルックリン」

帰りたいほどに安らかな故郷

捨てたいほどに煩わしい故郷

 

異民族の中で習慣の違う人との

愛があっても貧しく不安定な人生に未来を託すか?

暮らしを共にし心置ない仲間たちの中での

愛する人と平凡であろうこれからに満足するか?

 

ふたつの国(アイルランドアメリカブルックリン)

ふたりの男性(ジムとトニー)の間で揺れながらも、

前を向いて生きていく、等身大のヒロインの物語。

 

 

美しい映像と魅力的な風俗と丁寧な人物描写ではあるけれど、

テレビドラマレベルの都合のいいストーリー展開に物足りなさも。

 

それにしても、故郷を捨て親を捨て、恋人までも二股かけて、

他人の非難にもめげず、自分で選び人生を切り開いていく主人公の爽快さ。

オシャレなラストシーンも自分勝手なヒロインの姿そのままなんだけれど、

自立した女性なら彼女の生き方に大いに共感できるでしょう。

 

若い時、まずは自分の幸せを求めのは男の私でも解るなぁ。

若い女性で溢れていたこの映画「ブルックリン」の上映会でした。

私の腰痛(リハビリ)レポート その1

40代はスポーツウォーキング、

50代はエアロビクス。

少年時代はまともに的に向かってボールが届かなかった位の

運動オンチの小生が、20代になって身体を動かす爽快さに目覚め、

60代後半の今も運動を続けているのですが・・・・・。

 

2013年2月28日。

会社のショールームでお客様と雑談中、左後ろの腰の一部に違和感を感じた。

夕食を済ませたころからその部分に痛みが生じ、

そのうち立っていられないくらいの激痛が広がっていった。

寝られない夜を過ごし、翌朝は這ってトイレ行く始末。

 

これはたまらん、次の日は仕事どころか早々に整形外科病院に診察に出かけた。

腰椎4番と5番の間がつぶれているのがレントゲン検査で判る。

更に一週間後、MRIで調べてみるとその部分の血行が極端に悪くなっている。

「重度の脊椎間狭窄症です。」私の脊椎画像を見せて、整形医の診断があった。

 

 

 

 

そういえば、痛みが起きた数日前東京へ重い箪笥を運んできた。

また、その次の日もライティングデスクを市内のお客様へ納めている。

その頃腰への負担が大きい仕事が立て続けにあったせいかもしれない。

 

病院に通い始めてしばらく、妻が言った。

「ちょっと歩き方がおかしい。左足と右足で違っている。」

たしかに、左の腰から足にかけて痛みがあるのでかばうような歩き方。

 

次第に痛みが軽くはなってきているけれど、

激しい運動は無理のようで、泣く泣くエアロビ上級コースからは降りてしまった。

果たしていつかは、腰の痛は消えてくれるのだろうか。

 

・・・・・続く。

団地族に疑われ異星人に助けられる / 映画「団地」

あの傑作映画「顔」に続く

阪本順治監督× 藤山直美主演の新作と聞いて、

期待したのですが・・・。

 

 

 

藤山直美岸辺一徳濱田マリら芸達者が揃って、

空気に染まりやすい団地族(人間)の醜態が

面白おかしく描かれていた前半は

秀逸の映画だったけれど、

後半、話がSFになって行くあたりからだんだんつまらなくなる。

 

だって、斎藤工ひとりだけで、その他の空気を読めない異星人に

団地族程の面白さがないんだもん。

主人公夫婦が団地族や異星人に翻弄される姿が

喜劇になるんでしょうに。

 

宇宙船の中と外の対比も、もう少し工夫してくれなくちゃぁ。

あれでは予算が無くて、異次元の世界が構築出来なかった

ふうにしか想像できない。

 

それはともかく、疑い深く疎外感が深まる人間関係と、

人助けと恩返しに努める異星人との関係の対比がいい。

そして、人情がらみのSFになってハッピーエンド。

天から何かが落ちてきて、元の家族になったんですね。

 

(静岡シネギャラリーで8月⒓日まで)

安倍川橋は日本一のボーストリング橋

花火で賑わった「安倍川橋」は、 ある事が日本一の価値ある土木遺産だそうです。 先日ポストに入っていた「市老連だより」に面白い記事がありました。


現在の橋は、明治以降3代目で大正11年(1922年)7月に竣工。 安倍川橋と名付けられた。 鋼鉄製のトラス(複数の三角形による骨組み)構造で、橋長は450m。 静岡県下四大河川に架かる最初の永久橋で、 上弦材が放物線(折れ線で)を描くボーストリング(弓と弦)で 橋長と橋桁の数が日本一のボーストリングトラス橋である。 各部材は形鋼や板材がリベットにて組まれている。 鋼材は英国製で、工事は横河ブリッジの前身である 横河製作所が施行したという銘板がある。 安倍川橋は平成17年(2005年)に土木学会選奨の 土木遺産に選ばれた。            (市老連だより・野田睦彦氏)


あの、旧国1 の安倍川に掛かる古式然とした鉄橋。 停車中、対抗車線の車が通るともの凄く揺れる怖い橋。 富士山に見とれながら渡る、昭和時代の川越橋。 私達にとっては「みろく橋」として馴染みの安倍川橋が、 橋長日本一の ボーストリングトラス橋として 記念碑的な遺産になっている。 この歳になって初めて知りました。