映画の事
2012年に私が劇場で見た映画は20本。 今年は何とか目標を達しました。 「エンディングノート」 「聯合艦隊司令長官 山本五十六」 「ドラゴンタトゥの女」 「アーティスト」 「ヒューゴの不思議な発明」 「灼熱の魂」 「無言歌」 「サウダージ」 「ルートアイ…
時同じくして、同類の映画を見た。 かたや、アメリカ映画「アルゴ」 かたや、日本映画「黄金を抱いて翔べ」 アメリカ映画「アルゴ」 1979年11月4日、イラン革命が激化するテヘランで過激派がアメリカ大使館を占拠する。 52人が人質になるが、混乱の中、6人の…
日曜日のサールナートホール。 話題の映画「最強のふたり」を見るために並んだ長蛇の列にビックリ。 でも、3Fの狭苦しいギャラリーでない所で見ることが出来て安堵しました。 さて、この今どきまれにみる、大人の男の友情物語「最強のふたり」。 実話を元…
歳を取るということは、うれしいことなのか、それとも悲しいことなのか。 まして「恋」というカテゴリーにおいて、老人は戸惑うばかりなのだろうか。 イランの巨匠A・キアロスタミ監督が、日本でこんなハイセンスな映画を作りました。 8/17、静岡サールナー…
細田守監督の描くアニメはとてもナイーブで、 ヒヤッとするほど、冷たい現実を垣間見せる場面がある。 基本的にファンタジーではあるけれど、そこがどちらかというと大人向けなのだろうか。 子供が語る母の半生。 学生の花は、影ある偽学生の彼と知り合い恋…
いやはや、こんな生々しい映画を作ってしまうアルモドバル監督、精力満タン。 「ルアーブルの靴みがき」で、カウリスマキ監督ちょっと枯れたな、と思ったのと正反対。 ストーリーのバランスを崩しても、少々やりすぎでも、映画は面白い方がいいです。 この映…
大好きなアキ・カウリスマキ監督の新作。 世間から見放された人たちの、さらに貧しい人への愛情物語。 「浮雲」も「過去のない男」も「街のあかり」もみんな同じ。 カウリスマキが描く、さりげない現代のお伽話にいつもホロリとしてしまう。 靴磨きで生計を…
この映画を何人の人が観ただろう。 不純な感動の演出がごまんとあるなかで、 一点の濁りもない純粋さ、真摯さをもった作家の作品。 何よりも、見過ごすことがなくて良かった。 1960年。中国西部、ゴビ砂漠。 荒野に掘られた塹壕のような収容所に人々が囚われ…
eしずおかブログのご招待で、試写会に出掛けた。 映画は、今年のアカデミー賞作品賞ほか、5部門受賞の話題作「アーティスト」。 モノクロ、サイレントでありながら、老若男女が楽しめるロマンティックストーリー。 正直、私はこうしたハートウォーミング的(…
今年最初の映画鑑賞。 話題のドキュメンタリー日本映画「エンディングノート」。 淡々とした中にもリアリティある日常が描かれていて、とても良い映画でした。 会社を引退した営業畑のサラリーマンが、検診で末期のガンを宣告される。 限りある生きる時間を…
今年見た映画は18本。 「シングルマン」 「ソーシャル・ネットワーク」 「戦場のメリークリスマス」 「白いリボン」 「海炭市叙景」 「トゥルー・グリット」 「英国王のスピーチ」 「ヘブンズ・ストーリー」 「スプリング・フィーバー」 「ブンミおじさんの…
先週末、待ちに待ったcenova9階、シネコンシネマシティzartへ行ってきた。 名前でイメージする古い映画館の匂いは既に無く、 セノバの中のザート、そして「1〜10番シアターご案内」の味気なさ。 でも、中に入ってしまえば、どの劇場であろうと同じ事。 最後…
世界の不条理を描くことが目的であったとしても、 映画を知り尽くした老練な監督にとって、 映画ファンを「う〜ん!」とうならせる事こそ最高の満足なんでしょう。 映画「ゴーストライター」を見て、私も映画の醍醐味を堪能しました。 元英国首相アダム・ラ…
今年のアカデミー賞最優秀外国映画賞受賞。 さらに、ゴールデングローブ賞最優秀外国映画賞受賞のW受賞の快挙。 映画「未来を生きる君たちへ」は誰もが納得できる、デンマーク映画の傑作です。 デンマークに住む二つの家族。 母を亡くし、祖母の住む父の生…
10月最初の日曜日。七間町の静活映画館街。 オリオン座や有楽座、ピカデリーやミラノの前には、 閉館を惜しんで、街の風景をカメラに納める人でいっぱいでした。 私は、もう一度「グランドジャット島の日曜日の午後」の大壁画をズームで撮影。 たしかにタイ…
9月は別れの季節。 オフコースの名曲「秋の気配」にあるような、恋の別れではないけれど、 自分の好きだったものが、消えてしまうのは、誠に辛いものです。 ケーキ工房「ビスケットキング」の閉店をお知らせしました。 そして、私の青春だった七間町静活映画…
伝説の映画作家、テレンス・マリック監督。 67歳までの生涯に、僅か5本の映画。 2作目の「天国の日々」で評判をとり、 5作目の「ツリー・オブ・ライフ」でカンヌ映画祭パルムドール賞受賞。 1950年代半ば、中央テキサスの田舎町で幸せな結婚生活を送っていた…
原発に反対か賛成か、の問題ではない。 そこから生まれる廃棄物の処理で、地球の未来はどうなっていくのか。 世界各地に暫定的に集積されている、高濃度放射性廃棄物。 その数、20〜30万トン。 自然災害、人災、戦争など、社会変化があればたちまち猛威をふ…
今のスピードとはかけ離れた、牛歩のような場面展開に、 半分くらい眠りの世界に連れて行かれてしまう映画、「ブンミおじさんの森」。 だからといって、その映画がつまらなかったかというと、そういう訳ではありません。 たとえば、「ブラックスワン」のよう…
東洋の映画はいつの時代も、西洋の映画文化人のあこがれなんでしょう。 タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品「ブンミおじさんの森」。 2010年カンヌ映画祭でグランプリ(パルムドール賞)を受賞した傑作のようです。 肝臓の病に冒され、死を間近…
今年の連休は仕事半分、休み半分。 期間中に数組のお客さまが「吉蔵」を訪問して下さいました。 スカイプ教室に参加したり、近場の温泉に行ったり。 そうそう、FM清水のスタジオに呼ばれ、ゲスト出演もしましたっけ。 そして、雨の一日、鈍行で浜松へ。 話題…
5時間近い、壮大な長編日本映画「ヘブンズストーリー」を見るために、 前夜は睡眠時間をたっぷりとり、上映の2時間前にチェックインし、準備した。 昨年の日本映画ベスト作品「悪人」「告白」以上に見たかった映画。 初日同日、原発学習会が2カ所であったけ…
震災以降、原発が恐くて映画どころではなかったけれど、 4月初旬、少しは落ち着いたところで、立て続けに話題の映画2本を見た。 2010年度アカデミー作品賞受賞作・イギリス映画「英国王のスピーチ」。 上映中のシネギャラリーでは、1か月以上経っているのに…
「スプリングフィーバー」という映画をご存じですか。 “ 春の嵐”(スプリング・フィーバー)により掻き乱された一夜を彷徨うかのような、 男女五人の、複雑に絡み合う想いと衝動。 中国で映画製作を禁じられたロウ・イエが描く最も純粋なラブストーリー。 こ…
夭折した小説家・佐藤泰志の短編集「海炭市叙景」のなかの5編を映画化したものです。 プロの俳優とオーディションで募集した、モデルとなっている函館市民が混在して、 淡々としたドキュメンタリーのような雰囲気を出しています。 地方に住む人たちの、何処…
最近「フラットな社会」とか、「flatな人間関係」とか聞くけれど、 私の解釈に間違えなければ、「ソーシャルネットワーク」は、 まさしく「フラットな時代を描くフラットな映画」なんではないでしょうか。 世界中で約6億人もの会員を持つ米交流サイト「フェ…
正月休みに1本は映画を見よう。 今年20本以上の映画を見ることを目標に、捜した映画がこれ。 「シングルマン」は、独特の雰囲気を持った、作家の自己愛の物語でした。 その日は大学教授ジョージにとって特別の一日だった。 16年間共に暮らしたパートナーが、…
年末になったので、2010年に見た映画の総括をしました。 今年見た映画は14本。正直少なかったです。 「母なる証明」 「戦場でワルツを」 「チェーサー」 「ハートロッカー」 「第9地区」 「17才の肖像」 「息も出来ない」 「告白」 「カラフル」 「悪人」 「…
シネギャラリー7周年記念、ファン集いの会に行ってきた。 初めの頃は熱心に通ったけれど、ゲストのおすぎのトークがマンネリで、 そのうち行かなくなっていた。 今回は、ゲストがビーター・バラカンさんに変わったということと、 どうしてもしなくてはならな…
映画「酔っぱらった馬の時間」では、馬を酔わせて厳冬の地を荷運びさせる少年を。 映画「亀も空を飛ぶ」では、イラク兵にレイプされ、生まれた子供を殺してしまう少女を。 共に、少数民族クルド人の過酷な暮らしと絶望を描いて、衝撃的な映画だった。 見た後…